愛のペットの7人【JW】

見つけた噂の家 ページ2

(中間視点)




どうして会社員はこんなにも疲れるんだろうか。

いや、他の職業も疲れるのかもしれない。
でもサラリーマンは疲れる割合が高い気がする。


父親がそこそこ有名な会社の社長を務めていて、特に将来の夢が無かった俺は自動的に次期社長に。

それのせいか、周りからの圧力や期待が強すぎる。


次期社長、次期社長とうるさい。






中間「疲れた…。」






会社帰り、いつもよりも遠回りをして帰る。



帰るつもりだった。


どうしてあの時、路地裏に入ったんだろう。

今、俺が立っているのは小さな一軒家の前。
この家はこの周辺の飲み屋で噂になっている。


『男を連れ込んでいる女がいる』という噂。


捕まった男は、元に戻れないらしい。





中間「…、ただの噂、やんな？」





引き返そう、そう思って振り返った時。

俺の後ろには、スーパーの買い物袋を持った、

綺麗な綺麗な、女性が立っていた。






「…こんばんは、ふふ。」

中間「こ、こんばんは。」






その女性はすっと俺に歩み寄り、俺の胸に手を当てた。

ふわっと、柔軟剤の香りがした。







「お疲れのようですね、」

中間「えっと、仕事が忙しくて…。」

「それは大変でしたね…、お疲れ様です。」






柔らかな笑みを浮かべ、背伸びして俺の髪をさらりと撫でる。

直感でわかった。
これ以上関わったら、この色香にやられてしまう。

距離を置こうとするも、足が動かない。
このまま色香にやられたいと思うのは男の性だと思う。


女性は俺の胸に当てていた手をつつ、と胸から腹へと撫で下げ、腕を絡めてきた。






「良ければ、一緒に飲みませんか？あたしの家で。」






彼女が指さしたのは、目の前の家。

俺の左腕には、柔らかな女性特有の感触。

早まる鼓動。







中間「…ぜひ、お願いします。」








この時から始まっていたんだと思う。





俺のペット生活は。

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