3 彼等は 【実況者】

異常と心情 ページ26

スマイル side



___________！
_________、____________________！！
______________……！

___声がする。
優しくて、温かくて…聞いていて心地いいと
感じる様な声。
眠そうな声が、耳を撫でる様な低音が、
どこか優しい声が、透き通る様な声が、
………明るく眩しい声が、俺の事を呼ぶ。

……誰だっけ。
懐かしいと感じるという事は、何処かで会ったのか、
又は聞いた事だけあるのか、覚えていない。

でも、頭には浮かんでくる。
彼等の色が、俺には眩しすぎる色とりどりの5色が。

…目を開ければ、もっとはっきりと見えるのだろうか。
俺の目が、彼等をとらえる事は出来るのだろうか。
…________________。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


　
…俺はフランドールの幻影を受け入れた。
受け入れたというよりは…
契約したと言う方が正しいだろうか。

俺はどんな姿になっているのだろう。
…契約した時点で、人間で無くなっている事は
確実だろう。

…兄さん達は、受け入れてくれるだろうか。
俺がどんな姿であっても、
優しく、受け入れてくれるだろうか。

……いや、いらぬ心配だ。
絶対兄さん達は、兄さん達だけは受け入れてくれる。
俺は、兄さん達の事が大好きだ。
失いたくない、とても大切な存在。
もし、兄さん達を守れるのなら






　



命だってかけてやる。
　

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




_______ゆっくりと瞼を開ける。
真っ先に視界に捕らえたのは家族の驚いた様な顔。
…寝ていたのだろうか、という事はあれは夢…？


コン「…スマイル」

スマ「………」

コン「俺が誰か分かる？」

スマ「……」

上手く喋ることが出来ない。
いや、正確には口が動かない。
脳は正常に働いているのに、カラダが動かないのだ。


ショピ「背中…見える？」

背中…？
背中に何かあるのだろうか、
……言われてみれば確かに少し背中が重い気がする。
チャラチャラとまるで宝石がぶつかり合う様な
音も聞こえてくる。


コン「ショッピ、鏡を持ってきてくれる？
出来れば、カラダ全体見えるやつ」

ショピ「あ、分かった 取ってくるね」




タッタッタッ...





コン「…スマイル、カラダ動かない？
まあ、動けたらとっくに動いてるよね。
ちょっと待ってね…。
Anormal vəziyyətin bərpası(状態異常回復)」

スマ「！」

コン「はい、これで動けるんじゃない？」





　


スマ「本当だ…ありがとう、コンタミ"姉さん"」

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