聖杯戦争的な何か3 (ページ5)

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ひゃくごこめ｢逃走｣ページ5

痛みを誤魔化しつつ、背中に背負った少女が落ちないよう抱え直した。

「ったく･･････派手にやりやがったな、あいつら」

ニトクリスのおかげでギリギリ逃げられたものの、向こうのアサシンに怪我を負わされた。

ここはどこだろうか。
ベルトランドは、建物と建物の間の狭い空間を、少女の体を引っ掛けないように注意を払って進んでいく。

とりあえず通りへ出たら───。

「ゲホッ･･･、くそ･････」

まだ太ももに刺さったままのナイフが、歩行の邪魔をする。

今だって血は流れ続けていた。

キャスターとのパスは切れている。敵はアサシンだけでは無かった。だからきっと、もう。

「ぅ･･････」

背中から聞こえる呻き声に、呟くように返事をする。

「すまねぇな嬢ちゃん、最近まで腹に穴空いてたってのに、ゆっくり休ませてやれなくてよ。･･････もう少し、辛抱してくれ」