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今日は迷わなかったな。

扉の前でそう呟いて、ドアノブに手をかけたところ、中から声が聞こえた。

「えっこの紅茶、リアリスが淹れたの〜?」

え………?

イタリア…フェリシアーノの声だ。

フェリ「めっちゃ美味しいね!」

リアリス「ふふっありがとう」

あれ…紅茶って私が淹れたんじゃなかったっけ、違ったっけ。

そう悩んでる間にも話は進んでいく。

ギル「やっぱ俺様自慢の彼女だなー!」

わかってることだったけど、本人の口から言われると、参っちゃうな…。

ドアの前で呆然と立っていると、イギリスのアーサーが口を開いた。

アーサー「これ、お前じゃなくて、Aが淹れた紅茶じゃねぇの?」

えっ

アーサー「この味とか、俺があいつに教えたのそっくりだからさ」

扉の中はアーサーの声しか聞こえなくて、

私はいても立ってもいられず、ドアを開けた。

『あっそ、その紅茶、リアリスが淹れたよ』

とっさの嘘だった。

『アーサーに教えてもらって美味しかったからさ、リアリスにも教えたんだよね〜』

どんどん嘘が出る。

嘘つく人は饒舌になるってほんとだったんだ。

『私の味を再現してるリアリスってすごいよね!

あっ私ちょっとお腹痛いからトイレ行ってくるね』

そう伝え、いそいそと会議室から出てトイレに向かった。

なんで私あんなこと言ったんだろう。

なんで嘘ついたんだろう。

なんでリアリスを守ったんだろう。

…違う、本当はギルを守りたかった。

ギルの彼女が嘘をついているって知られたくなかった。

『…私、ほんとばか』

「ほんとね」

気づいたらリアリスがトイレに来ていた。

本当にこの人は気配を消すのが得意だ。

「あなた、どうゆうつもり?そうゆうところ、嫌いなのよ」

それだけ言うと、リアリスはトイレから出ていった。

最後に見たリアリスに寒気がした。

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猫目石(プロフ) - 凄く続きが気になります。コロナに気を付けてくださいね。 (2020年11月29日 16時) (レス) id: 5676b10c1c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 絵のプロイセンが可愛いですね!体調の方はお気をつけてください…。最近何かと流行っているようですし。 (2020年1月27日 21時) (レス) id: 7a83baf5c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めろめろでぃ | 作成日時:2020年1月11日 0時

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