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Aは俺達を静かに見下ろしていた。


あ、あぁ、どうしよう。Aが死ぬ、俺の友達が。
どうやったらあいつを助けられる?狩人は守るのが仕事だろ。大切な人を、護る。



突き落とされてもなお、頭の中に巡る思考はそんなことばかりで。
だって、仕方ないだろ。信じたく、ないんだもん。



村人の一人が、「何か言い残すことはあるか」と呟いた。
それは、紛れもなく死ぬ前の遺言、死神の言葉に違いないと俺は思った。

Aはその声を聴いたのか、ふっとどこか冷たい笑みを浮かべて。



『....そうだね。私が、私がこの村最後の人狼だよ』


「....は......」



嘘だ。嘘。うそ。

その言葉を聴いた村人たちは一斉に騒がしくなった。
「化け物」「早く死んじまえ」


その一つ一つの罵詈雑言を彼女は全部受け止めているように見えた。
おかしい、なんでみんな、昨日まであんなにあいつに良くしてたのに、人狼だって言っただけでこんなに...。



「黙れ!!!」



気付いたら俺は声を上げていて。
辺りは俺の一声で静まり返っていた。

そんなことを気にする余裕なんて今は、いや、最初からなくて。



「ねぇ、そんなしょうもないうそつかないで。嘘でしょ?ねぇ、」
『緑君』



信じられない、いや、信じる気が無くて、自分の考えをただ叫ぶだけしかできなかった。
でも、Aが俺の名前を呼んで、俺は咄嗟に口を噤んでAを見た。

あいつは、さっきとは違う涙をこらえたような笑みを浮かべていた。



『もう、いいんだよ』


「良くないよ!だって、俺は、俺、Aを」


『楽しかったよ』



Aは俺に喋らせないように言葉を被せると、今度は満面の笑みを見せた。
心からの、ものを。

Aの言葉を聴いた村人たちは口々に喚きだした。
「なにが楽しかっただ」「殺せ!」


ちがう、Aが楽しかったって言ったのはこの地獄のような数日間のことじゃない。
これまで、全部だ。全部全部含めて、Aは楽しかったって言ったんだ。




その瞬間、俺の視界は溢れた大量の涙で滲み、思わず下を向いた。

だって、友達が、Aが殺されるところなんて、見たくなかった。





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メロディ(プロフ) - 翡翠さん» いえいえ〜こちらこそリクエストありがとうございました! (2020年4月29日 10時) (レス) id: 1e2bac22f6 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - リクエストに答えてくれて、ありがとうございます! (2020年4月29日 9時) (レス) id: 48eb906cb5 (このIDを非表示/違反報告)
メロディ(プロフ) - らのらのさん» rdですか....分かりました!書くかは分からないですが考えてみますね〜!教えて頂きありがとうございました! (2020年4月20日 17時) (レス) id: 1e2bac22f6 (このIDを非表示/違反報告)
らのらの - メロディさん» はい!お願いします!ところで「花吐き病」を奇病のやつとしてやるのなら夢主さんがらっだぁさんに恋をして________というのを見てみたいですね!別に誰でもいいのですが……自分、らっだぁさんが推しなので…! (2020年4月20日 11時) (レス) id: 194ccaa0c1 (このIDを非表示/違反報告)
メロディ(プロフ) - らのらのさん» 「花吐き病」ですか....。確かにタイトル的にもあってますね〜!教えて頂きありがとうございます!調べてみますね〜! (2020年4月19日 13時) (レス) id: 1e2bac22f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メロディ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/merodexi032/  
作成日時:2020年1月26日 21時

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