Magic 8 ☆ ページ8
「どこにいくつもり…?」
「内緒〜!」
俺はにかっと彼女に笑いかけて、足を進める。Aちゃんは「はぁ」とため息を吐いて、仕方なくついてきてくれた。というか、俺が腕を引っ張っているから逃げられないのだが。
俺たちはそのまま走り続けること10分。結構なスピードで走っているはずだがチラッと目に入った彼女の顔は一向に疲れを感じさせない。
体力すごー…若いもんは違うなぁ。
などと心の中でぼやきながらも、俺も負けてないぞと喝を入れて走るのに集中した。
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「着いたー!」
「…ここは?」
ここは何もない、ただの森の中。
彼女にはそう見えるだろうけど…
「Aちゃん木登りできる?」
「木登り?まぁ…一応」
Aは不思議そうに答えた。無理もない。
「じゃあ、この木いっしょに登ろっか」
「登る…まぁいいけど…」
俺はにこっと笑って、まず一番低い枝に手をかけた。そしてくるっと一回転して着地する。
それを見ていたAも、木の表面の凹凸に一瞬手をかけて飛び上がった反動で、俺よりも高い場所の枝を掴む。
そこからニッと笑った彼女。彼女自身はもう立派な大人なのだろうが、まだどこか子供のような無邪気さが残っている。
「…この先に何が…?」
「着いてからのお楽しみっ!!」
俺も負けじと飛び上がり次の枝へと手を伸ばす。
そこからはお互い競争心が駆られて1分もかからず上に着いた。そこに映る光景は_____
「…すごい」
Aはどこか遠くを見つめるように目を開いて小さく呟く。
この木はこの山では結構高い場所で、景色がよく見える。俺もよくサボりに…じゃなくて、散歩している時にここに寄る。
ここから辺りを見渡せば、俺たちの住んでいる家も、街も、山も____魔界との境界線も全てよく見える。
魔界のある方向を見つめたままじっとするAが何かを呟いたが、それはどこからか吹いた風に乗って、流されていった。
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お久しぶりです…亀更新すぎて本当に申し訳ない…
そしてメロちゃんへ。意味不明なところで切っちゃった上、よくわからないシチュエーションになった…ごめんね…
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メロディ(プロフ) - Arty(もとYngve)さん» お久しぶりです〜!ありがとうございます!そういって頂けて嬉しいです〜!2人で頑張りますのでこれからも度々覗いていただければ嬉しいです! (2019年6月18日 17時) (レス) id: a4970b1a29 (このIDを非表示/違反報告)
Arty(もとYngve)(プロフ) - 久しぶりに拝見させてもらいました! 表現がとてもきれいで参考になります!頑張って下さい! (2019年6月18日 16時) (レス) id: 7260ef769b (このIDを非表示/違反報告)
Arty(もとYngve)(プロフ) - 雪那々さん» いえいえ!そしてまた今回もよかったです!世界観がしっかり表現されていて凄いです! (2019年5月5日 7時) (レス) id: 7260ef769b (このIDを非表示/違反報告)
雪那々(プロフ) - Arty(もとYngve)さん» ありがとうございますー!そう言ってもらえるとすごく嬉しいです…! (2019年5月4日 14時) (レス) id: 6aeb77ce64 (このIDを非表示/違反報告)
Arty(もとYngve)(プロフ) - 今回の更新もまた素敵でした!表現が綺麗でひきこまれました!ありがとうございました! (2019年5月3日 20時) (レス) id: 7260ef769b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メロディ、雪那々 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/merodexi032/
作成日時:2019年5月3日 14時