光は... 【contami】

掃除 ページ10

「はい、じゃあこれで五、六時間目の授業を終わります。
　ありがとうございました。」




「「「ありがとうございましたー。」」」




100近い人数のわりに小さな挨拶



まぁ挨拶するのなんて真面目な人だけなんだろうけど





挨拶を終えると、小走りで教室へ戻る人と
友達と喋りながらゆっくり帰る人と別れた




まぁ...俺は...あれだよ...



分かるよね？




分かってよ？









・









・









・



みんなは着替えを済ませ、帰りの用意を始めた




今日掃除当番の人は.......



げっ、あいつらじゃん




ちなみにあいつらっていうのは俺をいじめているやつらね




...なるべく速く教室でよう




そう考えながら自分の席に戻る




でも運が悪いことに俺の席は窓側でドアから遠い






これは...詰んだ？






「これから帰りの会を始めます。」





考えている内に、前には当番の人が立っていた








・
・
・




「きりーつ。


　気をつけ。


　さようならー。」




「「「さよならー」」」




ランドセル背負って、


俺のいける精一杯で速く教室を出る！





「蒼井くーん？」





はい、詰んだー


目の前を数人の男子にふさがれ、教室からでられなくなった
その男子の手には箒
背中にはランドセルを背負っている

俺の後ろにいた人は前のドアからでていく




「......なに？」





我ながら冷たい声だと思った


でもこいつらは





「今日俺ら掃除当番なんだよね〜。

　だから代わりに掃除やってね。
　よろしく〜。」





そう言って俺に箒を押し付け
笑いながら教室を出ていった




教室には俺だけが残された




...仕方ない、やるか




これだから掃除は嫌い

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