［d!］暗殺者さん、私を攫ってください［zm］

大量 ページ11

結構話し込んでいたせいか、既に太陽は真上に登っている時間帯になっていた

ちらりと時計を見れば、8時辺りで止まっている針が目に入った

それをみたゾムは、一気に顔を青くさせた



zm「そういや時計壊れてたんやった！！ご、ごめんな！？お腹すいてへんか？いや、空いてるやんな！？ちょっと待っててな、すぐ用意したるから！！」



『え、ちょっ…』



Aのそんな声も虚しく、バタンッ！という扉の閉まる音と共にゾムは去ってしまった

きっと自身の為にご飯を作ってくれるのだと察したAだが、今までの食生活のせいであまりお腹は空いていない

1日に1食分食事にありつけたら良いなという程までに、親の育児放棄に苦しめられていたからだ

あの様子だと、大量に作ってしまうかもしれないと身を震わせたAは、急いで部屋を出る

少しだけ廊下を真っ直ぐ進めば、すぐ近くに階段を見つける

すぐに階段を降りれば、時すでに遅し

鼻には料理の匂いが届き、視界には大量の料理



zm「あ、A。もうちょっと待っててな、すぐ出来るから」



『あ、あの、私こんなに…食べられないです…』



小さくAがそう呟けば、ゾムはハッとしたように料理をお皿によそう手を止めた



zm「俺で考えてもうてたわ！」



なんてこったとでも言うふうに、ゾムは頭を抱えながらその場に崩れ落ちた

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