俺達のセッターがやばい件につき 1 ページ16
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そしてAがいなくなってあれから数ヶ月がたった
Aと別れた日はまだ桜の蕾も膨らんでいなくって、外に出るのも憂鬱なほど寒かったけど、季節はあっという間に移り変わり冬から春に…夏へと変わっていった
全開で開いている体育館の窓からはミーンミーンと蝉の五月蝿い鳴き声とカラッと晴れた天気に蒸し暑い体育館…あぁもう夏だなって嫌でも実感させられる
そう思いながら俺は頬にゆっくりと落ちる嫌な汗を手の甲で拭ぐった…そのときだ
赤 「…チッ」
木 「…」
____あぁ…まただ、。
チラリ、とある男をみれば嫌でも身体が凍りつき、背筋がぶるり、と震える
俺の隣にいるそいつは禍々しいオーラを放ちながら、スマホの画面をじっと見つめていた
木 「…なぁ赤葦、休憩中にスマホばっかみてんじゃねぇぞ?しかもさ俺の隣にいるときだけ舌打ちすんのやめてくんねぇ…?めっちゃ怖ぇんだけど!?」
おまえの舌打ち!、と叫べば「そんなこと分かってます」とスマホの画面をみながら静かに呟く
木 「じゃあ見んなよっ!?」
ゼェゼェと息を荒らげる俺の肩に、ポンっと誰かが俺の肩に手を置いた
猿 「これは少し重症だね、赤葦」
木 「少しどころじゃねぇだろ!?かなりの重症だよっ!いつもいつも俺の隣で舌打ちばかりしやがって!夜ベッドに入っているとき赤葦の舌打ちが幻聴で聞こえてくんだよ!」
そのせいで毎日寝不足なの!と声を荒らげる俺に猿杙がどうどう、と俺の肩をポンポンと叩く
小 「…ここ最近ずっとメールしかきてないみたい」
兎 「メールだけでも十分じゃね?」
赤 「メールだけでも十分…?何いってんですか、木兎さん…メールなんてたったの一二言だけなんですよ…実は最近このメールはAじゃないかもって…「いや安心しろ、それは絶対本人様だ」
そうさっきと打って変わって真顔で返せば、死んでいた目でスマホの画面をみていた瞳が俺たちにゆっくりと向けられる…ホラー番組より怖い
赤 「なんでそんなこと言えるんですか…?もしかしたら誰かがAの代わりにうってるかもしれないでしょう…?あの馬鹿は小学生の頃から色々ぶっ飛んでいて危なっかしいやつなんです…毎日一二言のメールだけでなにを信じろと言うんですか!」
こっちは心配し過ぎて最近寝れないんですよ、と早口でキレる赤葦に俺たちはうっ、と顔を引きつらせた
皆 「…」
木 (…あいつキャラぶっ壊れてね?)
小 (いやそれよりも…)
猿 (これはまじで…やばい)
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作者名:ふわ リ | 作成日時:2019年2月8日 1時