北さんの誘拐騒動は俺達の勘違いやった【北信介】 (ページ13)

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とある東京の学校にて 11【梟谷編】ページ13

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兎｢へいへいへーいA！これでもうばっちりだな！｣

木｢どんな輩がきても、もう大丈夫だろ｣

｢みんなほんまおおきに｣

赤｢すぐコレを鳴らすんだよ。なんか怪しい人が後ろからきたと思ったらコンビニとかお店に逃げ込んで、すぐに俺に連絡…｣｢いや、赤葦おまえに電話したって意味ねぇだろ…少しは落ち着けって｣

鷲｢それよりもあんなに時間をかけて対処法を教えこんだのに、全部上手くいかないとは…｣

木｢やめろ鷲尾…それを言ったら俺達がやってきたことがすべて水の泡になるから…もう言うな｣

鷲｢…すまん｣

猿｢防犯ブザーだけであの子は自分を守れるのかしらぁ…心配｣

小｢おまえはAのお母ちゃんか｣

そう、不審者対処法それは…

防犯ブザー(赤葦が特注した無駄に金がかかった物)＋おまけにもしAが防犯ブザーを鳴らしたその瞬間、赤葦のケータイにお知らせメールしてくれるとかなんとか…ほぼALSOKだよな、。

まぁそれを鳴らし、相手を翻弄させたあと近くのお店に逃げ込む…というものだった。

…果たしてこれは不審者対処法と言えるのだろうか

そして最終手段、これは赤葦は絶対に教えさせたくないと言っていたが、致し方ない…

相手のアレ、をおもいっきり蹴りあげる…というものだ。

｢おもいっきりってどのぐらいなんやろ｣

足のつま先をみながらぼんやりと不思議そうな顔でボヤくAに、隣にいた赤葦は頭を抱え込む。

皆｢……｣

((…やばい不安でしょうがない))

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赤｢切符もった？｣

｢うん！｣

赤｢ハンカチ、ティッシュは？｣

｢もった！｣

赤｢あとここ、ケチャップついてる…もしかして朝寝坊しただろ｣

｢んぐ…っ｣

赤｢…ちゃんと家に帰れるのか心配すぎる…俺もやっぱり切符買っとけばよかった｣

木｢いやいや、おまえ何言ってんの。このあとすぐ練習試合あるから｣

猿｢赤葦ぃ、おまえ過保護すぎじゃない？｣

赤｢いや、もう本当心配で…昨日の夜も心配すぎて眠れなかったです｣

おかげで寝不足ですよ、と少し目の下が黒くなっている赤葦に｢…おまえ今日の練習試合大丈夫なの…？｣と小見が苦笑いする。

兎｢それにしてもこれからAがいなくなると寂しくなるな｣

｢僕もみんなに会えへんくなるのはとっても寂しい…せやけどみんなに会えてほんまによかった。1年間ほんまにおおきに。楽しかったで｣

そう口元を緩ます天使の微笑みに俺達部員たちもうるりと視界がぼやけた。