24.僕は君を絶対に守る ページ24
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ばっ、と俺の胸に飛び込むA。
その頭をそっと撫でる。
ぐりぐりと頭を擦り付けていてぇよなんて、いつものことだよね。
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智「返事は？」笑
「いいに決まってます…ぅ」
智「なんで敬語なんだよ」笑
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やがて嗚咽が聞こえてくる。
相当泣いてんだなぁって笑いながら。
背中を撫でて、落ち着かせる。
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「幸せすぎてどうにかなっちゃいそう……」
智「なっちゃえなっちゃえ」
「ひどい！」
智「…そうなっても、助けてやっから」
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お前だって、俺がいなかったらどうしようも出来ないだろ？なんてキザな台詞放って、
うん、と素直に頷くAが愛おしくて、
寒さなんて一切感じなくて、
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…これが、永遠に続いてくれれば。
そう思ってた。
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空いた手でAの手を包み込む。
…絶対にこの手は離さない。
…離したら、どうにかなってしまう。
これで、繋がっていればどんな壁でも乗り越えられる気がした。
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1度、体を離して左手を出してと言う。
…男なら、誰でも憧れるような
そんな瞬間だ。
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「ねえもうなんでそんなにゆっくりなのー」笑
智「ドラマ感溢れるじゃん？」
「意味わかんないー」
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ぴったりと指輪が嵌る。
顔を上げると泣き止んだはずなのにまた泣きそうになってるAの顔があって、
緊張で引き攣ってた顔が、解れた瞬間だった気がする。
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「…ふふ」
智「ふふ」
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世界で1番に幸せ。
きみは、2番目。
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「はぁ…」
智「なに」笑
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車に乗り込む。
当たり前のように助手席に座っていうきみの横顔を見つめる。
そんなところがミラーに映ってて、小恥ずかしくなる。
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「…！そんなに見つめないでよ。」
智「なんでよ」笑
「うー…」
智「なになに」
「大野くん好き…」
智「知ってるよ」
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エンジンをかける。
水族館に向かった時には無かったのに、今は左の薬指にキラキラと光るものがあって、
無性に泣きたくなった。
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智「お前だって大野なんだから、大野くん呼びそろそろやめろよ？」
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巡る景色。
色鮮やか。
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「そんなこと言うんだったら、そろそろ私をお前呼びするのもやめてほしいな」
智「…」
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彼女には弱い。
…そんなの、痛いほど自覚してるっての。
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愛してるよ。
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作者名：成瀬
| 作成日時：2017年12月7日 20時
