11.通じ合うこと ページ11
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それから、スカイツリーに行って
スカイツリーから見える景色を人混みの中見て
迷子になりそうだったきみを、必死に掴まえて
…人酔いしそうになる俺と反対に、はしゃぎまくるきみを少しだけ睨んだっけ。
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遊園地のときみたいに、別れ際に抱きしめてほしいって言うから
また、痛いほどに抱き締めた。
抱きしめるたびに、愛を噛み締めて
俺も静かに涙ぐむ。
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そっと回される腕は、びっくりするくらい華奢なこと、
ほんとに折れちまうんじゃないかってくらい、
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「パフェ！」
智「うっわ甘ったるそ…」
「そんなこと言ってるけど食べてるうちに美味しいって思えちゃうから！」
智「えぇ…」
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思い切ってパフェを食べてみたら、すっごい美味しかったこと
「…うま」って言ったらすっごい喜んだこと。
今度は原宿とか渋谷とかのパフェ食べに行こうねって言われたこと、
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やっぱり、君といる時間は全部が全部思い出だよ。
…ありがとう。
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智「…さみぃ」
「でも駅前で写真1枚撮りたくない？」
智「ぜってえやだ…」
「やだとか言いつつ？」
智「やなもんはやだ」
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ずぼっ、とコートのポケットの奥の奥の奥に手を突っ込む。
…早く帰りてぇ。
って思いながら先を歩くAを見失わないように目を見張る。
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「ほら！ここ！」
智「でっか…！」
「撮ろうよー」
智「やだ」
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腕を引かれて蹌踉めきながらも彼女についてく。
人にぶつかって迷惑極まりないけど
彼女といるなら楽しいから、全部許せた気もした。
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「はい！チーズ！」
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結局俺は、彼女に弱い。
Aも、知ってるでしょ？
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「いい写真じゃん！」
智「…はぁ」
「何かと言って楽しかったでしょ？」
智「全然」
「えー…」
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あと何日かすればクリスマス。
きみと出会った日。
12月25日。
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作者名：成瀬
| 作成日時：2017年12月7日 20時
