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「....さぁな。多分ガキの頃...初めてお前と会った時からだろうな.....」
『...嘘...全然気づかなかった.....』
「...お前がそう色恋沙汰に対して疎いのも関心がなかったのも分かってたがァ.....ここまで鈍いとは俺も思わなかった。」
『うっ...だって同じ年頃の子で近くにいたのは紅丸君くらいだし紺炉さんは兄なような父のような...もちろん詰所の皆もそんな感じで家族みたいに思ってたから.....』
名前はそう言って顔を上げると、少し気まずそうにしていた。そして、意を決して口を開こうとしたら紅丸の手がその口を塞いだ。
「...返事はいらねぇ。答えは分かってるからよォ.....」
『.....』
名前は紅丸とは近すぎて男だという意識はなくて家族みたいに思っていたので急に付き合うとかそういうことは考えられなかった。紅丸もそれは分かっていたので名前の答えは分かっていたので返事はもらうつもりはなかった。だが、自分のことをやっと意識させることができたので今からが勝負だとも思っていた。
「だが...それは今はって事だ。返事いらねぇ代わりにこれから俺に惚れさせる.....覚悟しろ。」
そう言って不敵な笑みを浮かべた紅丸に驚いたように目を大きく開き息を飲む名前。そして、顔が近づいたと思えば口を閉ざしていた手の上に口づけをした。
『.....！』
「今はこれで勘弁してやる。本能に従って動けば俺もあの呉服屋と同じ事するだろうし、それ以上の事もするだろうからな.....」
耳に顔を近づけて低い声で話されて体がピクッとなってしまい、耳まで赤く染める名前。紅丸は鼻で笑い、立ち上がると徳利とお猪口を持って部屋に帰ると言ってその場からいなくなった。
『...よ、酔ってるのかな.....いや、でも.....』
水を飲みに行った帰りに眠くないからと縁側に来たばかりにこんなことが起きるなんて誰が予想するのだろうか。明日からどう接すればいいのかなんて考えながら名前も早く寝ようと部屋に帰ったが、やはり眠れなくて目の下にクマを作って朝を迎えることになった。
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sun(プロフ) - ゆ - さん ありがとうございます＾＾不定期更新ですが頑張ります！ (2021年1月25日 21時) (
レス) id: d64509f038 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - 続き楽しみにしてます！！無理ない程度に頑張ってください！！ (2021年1月20日 22時) (レス) id: 0885cf56a4 (このIDを非表示/違反報告)
sun(プロフ) - 申し訳ありません。外しました、ご指摘ありがとうございました。 (2021年1月14日 2時) (レス) id: b6ed430f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sun | 作成日時：2021年1月13日 13時
