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『ど、どうしたの?』

「あ?お前、アーサーに手の甲に接吻されただろが。」

だから洗ってるのかと納得はしたものの、そこまでしなくても別に構わないのにと心の中で思う名前。だが、紅丸はこうだと言いだしたら聞かないので大人しく洗われることにした。

『もう大丈夫だから.....稽古、またやるんでしょ?』

「.....あぁ。あいつら、今日は泊まって行かせることにしたから部屋の用意してやってくれねぇか。」

『うん、分かった。これから夕飯の支度するからそれが終わったら準備するね。』

そう言ってやんわりと手を離してもらおうと水を止めて手を引こうとしたが、がっちり掴まれていて離してくれない。目線を紅丸に向けると、紅丸も名前を見つめていた。

『あ、あのー...手を.....』

「あ?.....あぁ、忘れてた。」

『.....ふふ、忘れる事ってあるの?」

柔らかい笑みを浮かべた名前は手を引けば今度はすんなりと離してくれた。そして、くるっと向きを変えて紅丸と向き合うと少し距離を取るように紅丸の胸に手を置いて軽く押した。

「あ?何で押すんだ??」

『だって近いんだもん.....』

少し恥ずかしそうにする名前。前の名前なら男として見られてないからこの距離でも笑いながら近いよって言って離れるが、今はどうだ。ほんのりと顔を赤らめて恥ずかしそうに顔を軽く俯かせている。紅丸はそれが少し嬉しくて口元を緩めながら少し後ろに下がる。

「なんだよ、前まではそんな恥ずかしがるような素振りなかったじゃねぇか。やっと恥じらいが出てきたのか?」

『うっ...そ、そうですね...男の子とこんなに近い距離って恥ずかしいね.....気をつけます。』

小さな声で目を泳がしながら答える名前。ふと目線を上げると熱を帯びた目をした紅丸と目が合い、なんだか2人の纏う雰囲気が怪しくなってきた。
名前はお風呂の準備をして来ると言ってその場から逃げ出そうとしたが、軽く腕を引っ張られて腕の中へ閉じ込められて逃げられなくなった。
そして、紅丸に抱きしめられている事が恥ずかしいのと緊張、何故?といったいろんな気持ちが混ざり、震える声で問いかけた。

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sun(プロフ) - ゆ - さん ありがとうございます^^不定期更新ですが頑張ります! (2021年1月25日 21時) (レス) id: d64509f038 (このIDを非表示/違反報告)
- 続き楽しみにしてます!!無理ない程度に頑張ってください!! (2021年1月20日 22時) (レス) id: 0885cf56a4 (このIDを非表示/違反報告)
sun(プロフ) - 申し訳ありません。外しました、ご指摘ありがとうございました。 (2021年1月14日 2時) (レス) id: b6ed430f0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sun | 作成日時:2021年1月13日 13時

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