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先程からアーサーは名前の顔を見るなり、固まってじーっと見つめていた。名前もそれに気づいて会釈するものの穴があきそうなくらい見つめられて少し恥ずかしくなってきた。すると、スタスタと早足で目の前に来たと思えば、片膝を地面につけて手を握られた。森羅も名前は驚いたが紅丸だけはこめかみに青筋が浮かんでいた。
「もしやあなたがこの町の姫君か.....?」
『.....え?」
名前はポカンと口を開けて固まる。森羅は驚いて止めようとしたが、それよりも早くアーサーが名前の手こ甲に口づけをした。その瞬間、森羅は斜め後ろから背筋も凍るような気配がしたが振り向くのが怖くて動けない。
なぜなら紅丸から強い殺気を感じ、指一本でも動かそうとするものなら命がなくなると思うくらいの殺気だった。
そんなことに全く気づきもしない、気にしてもいないアーサーは立ち上がると、名前の肩に手を置こうとした。
ガツッ
「...それ以上そいつに触れようってもんなら...命がないと思え.....」
「...ゴクッ.....」
紅丸に木の棒で首にかけられたアーサーは唾を飲み込むとゆっくり手を引いて名前から静かに離れた。名前は苦笑いを浮かべながらその場を後にした。曲がり角に差し掛かる前に縁側へ目を向けると、2人は美味しそうにおにぎりを食べていた。その傍らには呆れ顔の紅丸がいたが、ふと名前の方へ視線を向けてきた。
名前は真っ直ぐ見つめてくる紅丸の目を直視できず、すぐに目を逸らすと早足で台所へ帰った。
『うぅっ...なんだか意識してしまう.....』
「.....何がだ?」
『ひゃっ.....!?べ、紅丸君!?』
外にいたはずの紅丸が真後ろにいたことに驚いて振り向こうとしたが、思った以上に近くて背中が紅丸の胸板に当たって振り向けなかった。
「手、貸せ。」
『へ.....?』
手を取られたと思ったら、水を流しだしてそこへ手の甲を洗いだした。顔を見れば不機嫌そうな顔で手の甲を見つめる。
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sun(プロフ) - ゆ - さん ありがとうございます^^不定期更新ですが頑張ります! (2021年1月25日 21時) (レス) id: d64509f038 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - 続き楽しみにしてます!!無理ない程度に頑張ってください!! (2021年1月20日 22時) (レス) id: 0885cf56a4 (このIDを非表示/違反報告)
sun(プロフ) - 申し訳ありません。外しました、ご指摘ありがとうございました。 (2021年1月14日 2時) (レス) id: b6ed430f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:sun | 作成日時:2021年1月13日 13時