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1-1話 ページ3

浅草は今日も賑わっている。紅丸は散歩がてらに見回りをしていると、呉服屋の前で名前が若い男と話していた。若い男は誰が見ても分かるくらいデレデレ顔で名前と話しており、時折り頭をポンポンと撫でる動作をしていた。紅丸はあからさまに不機嫌な態度を出しながら名前の後ろに立つと、若い男は紅丸に気づくと顔色が真っ青になった。

「よ、よぉ...紅丸。ど、どうした?そんな不機嫌な顔して.....」

『紅丸君、見回り?どうしたの?何かあったの?』

「...別に。なんもねぇよ。それより.....名前はここで何やってんだ?」

『裁縫道具の針がいくつか折れてたんだけど、そろそろ予備がなくなりそうだから注文しに来たの。』

「呉服屋だけど、裁縫道具は業務用で取り扱ってる物もあるからそれを名前ちゃんが買いに来てくれたんだよ。だからそんな不機嫌な顔しないでくれよ.....」

「.....もう注文したのか?」

『あ、うん。今はこの前新しくできた甘味屋さんの話をしてて今度、一緒に行かないかって...「あぁ?何だって.....?」.....?』

「な、なな何のことかな!?と、とりあえず美味しいらしいから名前ちゃん、行ってみないよ!じゃ、じゃあ...おれはこれで!」

呉服屋の若い男は急いでその場からいなくなり、名前と紅丸だけ取り残された。

『どうしたのかな?急用でもあったのかな?』

「.....さぁな。おら、もう用事は済んだんだろ?行くぞ。」

『え、でも見回りの途中じゃないの?』

「あー.....詰所に用があったの思い出してな。ついでに迷子にならねぇようについてってやるよ。」

『もー。私、そんな子供じゃないよ。』

「何言ってんだ?俺より年下じゃねぇか。十分ガキだ。」

『...年下って言っても2個しか違わないのに.....』

名前は頬をぷくっと膨らませながらも紅丸の後ろをついていく。小股でついてくるその仕草は小動物のようで愛らしい。道行く人はそんな名前を微笑ましく眺めていた。

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sun(プロフ) - ゆ - さん ありがとうございます^^不定期更新ですが頑張ります! (2021年1月25日 21時) (レス) id: d64509f038 (このIDを非表示/違反報告)
- 続き楽しみにしてます!!無理ない程度に頑張ってください!! (2021年1月20日 22時) (レス) id: 0885cf56a4 (このIDを非表示/違反報告)
sun(プロフ) - 申し訳ありません。外しました、ご指摘ありがとうございました。 (2021年1月14日 2時) (レス) id: b6ed430f0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sun | 作成日時:2021年1月13日 13時

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