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まだ現状を理解できていないようで名前を探していたが、紅丸の姿が目に入った時に思い出したようで顔が青ざめた。紅丸は座り込むと胸ぐらを掴んで引き寄せた。
「...ひぃっ...べ、紅丸っ.....」
「...今度、あいつに手を出そうと思えばこんなもんで済むと思うな.....あと、お前んとこではもう買わねぇ。店主にも言っとけ。お前が一体何をしようとしてこうなったかな。」
そう言うと乱暴に胸ぐらから手を離すと立ち上がり、その場から立ち去った。名前が気になって詰所へ急いで帰ると紺炉に呼び止められた。
「...若。名前が帰ってきたんだがよ...目が腫れてたんだが何かあったのか.....？」
「...はぁ.....」
紅丸は先程あったことを話したが、自分が名前にしたことは言葉を濁らせながら離すと紺炉は大きなため息をついて手のひらで目を覆った。
「紅丸...いくらお前でもそれはやっちゃぁいけねぇことだ。嫁入り前なんだからよ...まして、男を全く知らねぇ。そりゃそうなるだろ.....」
紺炉は再び大きなため息をついて紅丸に言う。紺炉は小さい頃から育ててきた名前がいつかは恋仲ができてそういうことやそれ以上のことがこれから起こることは覚悟はしていた。だが、まさかその恋仲になる前にそんなことが起きるとは思いもしなかった。
いくら信頼している紅丸とはいえ、それとこれとは別だと思っていた分ショックも大きかった。
だが、紅丸は真剣な顔つきで紺炉に自分の胸の内を伝えた。
「紺炉...あいつの両親が亡くなってから手塩かけて育ててきたのは隣で見てきたから分かる。だが、俺ァよ...あいつを俺以外の男に渡す気持ねぇし俺以外の男に気持ちを向けさせる気もねぇ。文句は受けつけねぇぞ。」
「紅丸...お前ってやつァよ.....」
とんでもない男に惚れられたもんだと苦笑いを浮かべつつも紅丸の本音を聞いた紺炉は紅丸らしいと思い、心から安心した。やはり紅丸なら名前を任せられる。
「でも、名前に手を出した事はまだ認めねぇからな。とりあえず謝って来いよ。」
「あぁ？あれくらいで何言ってんだ。まだあんなの手を出したうちには入んねぇよ。もっとその先...「おい、みなまで言うな。俺ァ、まだ聞きたくねぇぞ。」...まぁ、覚悟しろよ。」
頭のてっぺんから足の指先まで俺以外に触れさせねぇ。そう言いながらその場からいなくなった紅丸にいささか不安を覚えた紺炉だが、とりあえず掃除をすませないといけなあので早々ととりかかることにした。
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sun(プロフ) - ゆ - さん ありがとうございます＾＾不定期更新ですが頑張ります！ (2021年1月25日 21時) (
レス) id: d64509f038 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - 続き楽しみにしてます！！無理ない程度に頑張ってください！！ (2021年1月20日 22時) (レス) id: 0885cf56a4 (このIDを非表示/違反報告)
sun(プロフ) - 申し訳ありません。外しました、ご指摘ありがとうございました。 (2021年1月14日 2時) (レス) id: b6ed430f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sun | 作成日時：2021年1月13日 13時
