5-1話 ページ15
『ね、ねぇ...どこに行くの.....？』
紅丸は一言も話さずに腕を掴んだまま進んでいく。最初はそのままついて行っていたが、歩幅も違えば歩くスピードも違うので少しずつ辛くなってきた名前は声をかけるものの、そのスピードは落ちることがない。なんて言おうかと考えてたらいきなり止まったので背中にぶつかってしまった。
「.....だから行くのを止めたんだがな。」
『え？で、でも.....』
「別に裁縫関係で契約してるからと言って、そこだけとは限らねぇんだよ。他にもやってるとこなんてあんだからよ。契約も今日で終いだ、他の店と契る。あいつのところには二度と行くな。」
『え？え？でも.....』
「何言ってんだ、襲われそうになってたのはどいつだよ。あぁ？」
『...一応、私も護身術は習ってるんですけど.....』
名前は少しムッとした顔をして紅丸を睨んだ。昔、誘拐されそうになったことがきっかけで紺炉に護身術を習っていた。相手の力を利用する護身術なので力が弱い名前でもある程度は対処できるようにはなった。
「は？そんくらいで対処できるたぁ楽でいいんもだな。」
『...そんな言い方、酷くない？私だって紺炉さんに習ってるんだよ？あれくらいなら対処できたもん.....』
「...じゃあ、対処してみろよ.....」
バンッ
『...っ.....』
そう言って両腕を握られて勢いよく壁に押しつけられた名前は痛みに顔を歪ませた。抵抗しようとしたが、最強の消防館と言われる新門紅丸に押さえつけられると一般人で女である名前は叶うはずがない。
『いっ...痛いよっ.....』
「おら、どうした？紺炉に習った護身術とやらで抵抗してみろよ。」
『...だって、両腕掴まれてこんなに力入れられたら無理だよっ.....』
「何言ってやがる。相手がお前より力が弱い奴とは限らねぇだろが。」
そして、紅丸は屈んでゆっくりと顔を近づけてきた。
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sun(プロフ) - ゆ - さん ありがとうございます＾＾不定期更新ですが頑張ります！ (2021年1月25日 21時) (
レス) id: d64509f038 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - 続き楽しみにしてます！！無理ない程度に頑張ってください！！ (2021年1月20日 22時) (レス) id: 0885cf56a4 (このIDを非表示/違反報告)
sun(プロフ) - 申し訳ありません。外しました、ご指摘ありがとうございました。 (2021年1月14日 2時) (レス) id: b6ed430f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sun | 作成日時：2021年1月13日 13時
