罪な男 ページ20
試合は9回。由伸はここまで0点に抑えている。あと打者1人。フルカウント。
「三振、!」
試合は由伸の完封勝利。すごい。いつも病院に遊びに来てる人とは思えない。
ヒーローインタビューはもちろん由伸。
「見事な完封勝利、ご自身ではどうでしょうか?」
「今日は完封すると友達と約束していたので、いつもより力が入っていました」
…
「最後に、ファンの方へ一言お願いします!」
「明日からも大事な試合が続きます。引き続き応援宜しくお願いします」
ヒーローインタビューを見終わり、席を立とうとすると
「Aっ!」
「あ、!由伸、ナイスピッチング!」
「ちょっと、こっち来て」
「いや、行き方わからないし」
グラウンドに来いと言う由伸だが、部外者の私が行き方がわかるわけなく、由伸がここまで迎えに来てくれる。
3分後、由伸が迎えに来てくれて、現在地はよく分からない廊下。変なとこ連れていかれてるわけじゃないよね…?
「あ、Aやん」
「泰輔さん、…ん?ここどこ?」
「まっすぐここ行ったらベンチやで」
「え、ちょ、由伸、どういうつもり?」
「いいから、、」
なんなのよ、あ、ラオウさんだ。
「あ、由伸、お前なんで女子連れてんねん、おい、」
「ら、ラオウさん、ご無沙汰してます…、あの、…」
「あー、Aやん、え、待って、なんでなん?」
「俺の友達です」
「あー、ヒーローインタビューのやつか、」
ともだち…
友達と言われただけでグサッと胸に刺さる言葉。こんなに由伸に深く恋しているなんて。
罪な男、山本由伸。
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作者名:renren | 作成日時:2023年2月2日 18時