それぞれのバレンタイン＊女神獣様編�� ページ42
それからしばらくして、
Aは、鬼灯と共に帰ってきた。
先程とは違い、お姫様抱っこされた状態で。
心なしか顔が赤いし、ちょっとぐったりしている。
2人を出迎えて何があったか色々察した桃太郎は、何も言うまいと遠い目をして1人静かに頷いた。
「桃太郎さん。すみませんがAさんが、今日は働けそうにない、とのことなので…お店はお任せしても構いませんか？」
Aを抱えたままの鬼灯にそう言われて、桃太郎はすぐさま了承した。
「あ、はい。それは勿論、構いませんけど…」
A様、大丈夫ですか…？
弟子の気遣わしげな視線を感じて、それまで黙っていたAは、平然としている鬼灯に食ってかかった。
『〜〜っ誰のせいだとっ…！！』
「私のせいですね」
『っ！？』
鬼灯に抱き上げられたままそう囁かれ、前髪で隠しているおでこにキスをされて、一気に顔が真っ赤になる。
「だからこうして、送り届けに来たんじゃないですか」
中国ではバレンタインに男性が女性に尽くすんでしょう？
尚も囁かれて、Aは赤くなった顔を両手で覆って叫んだ。
『
「まあまあそう言わずに」
チョコのお礼もありますし。
『絶対楽しんでるだろお前っ…！！』
性格悪い！！このドS鬼神！！
「先程までの素直さは何処に行ったんですかね」
『
またもや言い合いながら、鬼灯はAを抱えたまま彼女の自室へと向かって行く。
そんな2人を眺めながら、
「(あれ？コレ俺、邪魔じゃない？いや邪魔だよな絶対………行商がてら、シロたちの所にでも行くか……)」
なんて思った桃太郎なのだった。
──────────────
なんかゴメン桃タロー君…
多分この2人はお付き合い始めたら、こんな感じのケンカップルになるんじゃないかなーという私の勝手な妄想の産物。
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めぐりずむ(プロフ) - コメントありがとうございます！励みになります…(๑•̀ㅂ•́)و✧お恥ずかしいとのことで削除依頼されていたので、消させて頂きましたが、すごく嬉しかったです！ (2022年9月17日 1時) (
レス) id: ef3bd6ce41 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - とても面白いです｡ (2021年11月7日 0時) (レス) id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めぐりずむ | 作成日時：2021年9月23日 23時
