神獣様と女鬼神様 ページ18
※やっとこさ、にょた灯ちゃんと白澤様のお話。
※原作1巻くらいの時系列。
※またもや過去をめちゃくちゃ捏造していますご了承ください。
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とある日、
「Aちゃん！」
『何ですか大王』
閻魔大王に名を呼ばれて、第一補佐官である女鬼神のAは、亡者の記録が書かれた書類に目を通しながら返事をした。
「この前の新しい小地獄についての書類なんだけどさ〜
君、まとめておいてよ〜」
Aちゃん、書類まとめるの上手だし。
ニコニコ顔でそう言ってきた閻魔大王だが、要は「あ、ちょっと君、この書類纏めておいてよ」的な、現世の会社の上司と部下にもありがちなやり取りのアレである。
もっとわかり易く言うと、自分の仕事を部下に押し付けてくる迷惑なやつである。
『自分でやれ』
そこでNo!と言えないのが日本人…と思いきや、すかさずキッパリ断る…というか、ちゃんと「お前が自分でやれ」と意見を言えるのがAだ。
「えええ……ワシ、一応君の上司なんだけど…」
『失礼しました。言い方が悪かったですね』
彼女はそう言うと顔をあげて、じっと閻魔大王を見つめたまま告げた。
『それくらい、大王おひとりで出来ますよね？』
「いやぁ〜でも…」
『 出 来 ま す よ ね ？』
「…ハイ、やります」
有無を言わさない様子と、Aが傍らに置いていた金棒を手に取ったのを見て、大王は大人しく返事をする。
「(だって、
黙り込んだ大王を見て、彼女は『それで良いのです』と呟くと、目を通していた書類をしまってから立ち上がった。
『私は少々、桃源郷の仙桃農園に行ってまいります。
大王、くれぐれもサボらないで下さいね？』
「信用ないなぁ〜……うん。行ってらっしゃい」
大王に見送られながら閻魔殿を出たAは、『さて…』と小さくため息をつく。
桃源郷に向かう目的は2つ。
そこに店を構えている漢方薬局に、注文していた薬を受け取りに行くのと、それから、以前自分が就職先を紹介した桃太郎が、仕事に馴染めているかの確認をしに行くのである。
しかし、桃源郷の漢方薬局には"あの男"が居るのだ。
A的には、極力顔を合わせたくない相手No.1にランクインしている。
『仕事とはいえ、憂鬱ですね…まあでも、桃太郎さんのことは気になりますし…』
なんせ、上司がアレである。
もし、"あの男"に出会っても、無視しようと思ったAだった。
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めぐりずむ(プロフ) - コメントありがとうございます！励みになります…(๑•̀ㅂ•́)و✧お恥ずかしいとのことで削除依頼されていたので、消させて頂きましたが、すごく嬉しかったです！ (2022年9月17日 1時) (
レス) id: ef3bd6ce41 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - とても面白いです｡ (2021年11月7日 0時) (レス) id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めぐりずむ | 作成日時：2021年9月23日 23時
