【銀魂】真選組監察方の紅一点②【山崎退成り代わり】 (ページ10)

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当店はお触り禁止ですご主人様② ページ10

ふと、万斉が思い出したように言う。

「A殿。拙者、まだ埋め合わせしてもらっていないでござる」

『は？』

埋め合わせ？何の話？と思って、前回コイツと共闘することになった張り込み調査のことを思い出す。

……言ったァァァ！！確かにあの時私、『今度埋め合わせはするから』って言ったわァァァ！！
過去の私バカヤロー！！

私は頭を抱えて大きくため息をついた。

『別の時にしてよ…』

今じゃなくても良いだろうに…

こちらは仕事中なのだ。断る権利はあるはず…と私は万斉へ視線を向けた。

「ご主人様に御奉仕するのが、メイドの役割なのでござろう」

『ぐ…』

ニッコリと言われて、思わず言葉に詰まる。
イヤイヤイヤ！？それはメイドカフェでの設定上の話であって、私自身には当てはまらないよね！？

「A殿」

『っ…』

いつの間にか近くに来ていた万斉が、するりと私の頬を撫でた。

そのまま顎に手を添えられて、上を向かせられる。
サングラスの奥の瞳と視線が合った万斉は、どこか楽しそうだ。

……なんか、腹立つ！

そのまま腰を引き寄せられて、万斉の顔が近づいて来る。

…え？ちょっと待って何この流れ！？

待って待って待っーー

お互いの吐息が感じられるくらいに顔が近づいた瞬間、

『本日の営業は終了しましたご主人様ァァァ！！
あとメイドのお触りは禁止ですぅぅぅ！！』

羞恥に耐えきれなくなった私は、
万斉をごみ捨て場に向かって、背負い投げでぶん投げたのだった。