【銀魂】真選組監察方の紅一点②【山崎退成り代わり】 (ページ9)

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当店はお触り禁止ですご主人様ページ9

『つ、疲れた…』

閉店後、お店の裏にごみ捨てに来た私は、その場で項垂れてため息をついた。

あの後、万斉がチェキ付きのフードコースを頼んでいたせいで(そして私との写真撮影を希望したせいで)、アイツとチェキまで撮る羽目になり、何かもう色々精神的に疲れた。

撮影が終わって、私がサインしたチェキを大事そうに胸に抱いて、

「家宝にするでござる！」

とか言ってた万斉を殴らなかった私は偉いと思う。

結局、今日も攘夷浪士は(万斉以外)現れなかったし…

「ザキ子殿」

『…何しに来たの？』

ごみ捨て場で項垂れていた私の後ろには、いつの間にか万斉が立っている。

「さっきと態度が違うでござるな」

『仕事だからに決まってんでしょ！？』

私は本来真選組だ。

普段からこういったカフェのメイドさんとして働いている女の子たちとは違う。
オフの時まであのテンションで居られない。無理！

「拙者はいつものA殿のほうが好きでござるよ」

まあ、あの様な姿も新鮮であったし悪くないでござるが…

『すっ…！？』

またサラリと何を言ってんだこの男は！

「好き」という言葉に反応してしまった私は、頭をブンブン振って思考を切り替えると、目の前の万斉を睨みつけた。

『…アンタ、ここ数日このカフェに来たことある？』

「先程も申したが、拙者ここには今日初めて来たでござる」

『……嘘は言ってないみたいね』

何より、他のメイドの娘たちも、店長も万斉のことを知っている様子はなかった。
私自身、無関係だと判断したわけだし。

「拙者としてはもう少しスカートは長めのほうが好みでござるな」

膝が隠れるくらいのほうが…でも脛くらいまでのロングも捨て難い…

『お前の好みは聞いてねーんだよォォォ！！』

何か考えてるなって思ったら、クソどうでも良いことだった。
その後も何かブツブツ言っていたけれど無視した。

「ザキ子ちゃーん？お片付け手伝ってちょうだーい」

『はーい！』

裏口から店長の声が聞こえて、私は慌てて返事をする。

『とにかく、仕事中だから。邪魔しないでよね』

私は万斉に向かって振り返ると、指を突きつけて忠告した。