【銀魂】真選組監察方の紅一点②【山崎退成り代わり】 (ページ44)

今日:3 hit、昨日:16 hit、合計:28,515 hit

星空と花火と告白とページ44

※ええいもうくっついちまえ！！と思って、数日間Dr.スランプになりながら書き直したらよくわからなくなったでござる。
※自己解釈と捏造のオンパレード。
────────────────

市中見回りを終えて、さあ屯所へ帰ろうと歩いていたら、突然伸びてきた手に口を塞がれ、そのまま脇道に引っ張りこまれた。

『っ…！？』

何！？変質者！？
クソ、気配を全く感じなかったから油断した…っ

後ろから抱き込まれる形になり、私は慌てて隊服の袖に仕込んでおいたナイフで反撃しようとする。

「A殿、」

耳元で聞いたことのある声に囁かれ、今、私の後ろに居るのが誰なのかを把握した。

『万斉！？なんでここにっ…』

目線だけで振り返ると、確かにいつも通りヘッドホンにサングラス姿の河上万斉がそこに居た。

相変わらず神出鬼没な奴だな…

「……袖にまでナイフを仕込んであるのか」

物騒でござるな…と呟いて、万斉は私から離れる。

オメーみたいな変質者対策だよ！！

『…何の用？』

警戒心を露わに、私は目の前の男を睨む。

「A殿に来てもらいたい所があってな。少々失礼するでござる」

『は！？ちょっ…』

万斉はそういうと、私を横抱きにすると路地裏を走り出す。

え、これ、お姫様抱っこってやつじゃ…

「騒いだり暴れたり、ナイフは無しでござるよ～」と呑気に言いながら器用に屋根に飛び乗るもんだから、私は落とされないように首にしがみつくしかなかった。

そのまま、攫われるような形であれよあれよという間に連れて行かれた私は、空の上で思い切り叫んだ。

『ここ、何処ぉ！？』

「船の上でござるよ」

『それは見ればわかるっての！！そうじゃなくて…』

実際、船宿に寄った時点で船に乗るのは気がついてたけど…

何で船の上！？というか今どこの上空に居るんだ私は！？

慌てて下を見下ろすと、見慣れた江戸の町が夕暮れに染まっていくのが見えた。

良かった…江戸から遠く離れた場所じゃないみたいだ。
いや良くないけどっ！！

そもそも、何で大人しく連れて来られてるんだ自分。もっと抵抗すべきだった…

『…なんで連れて来たの？』

船の手すりに手を置いたまま、後ろにいる万斉を振り返る。

「拙者とデートしてくれる約束だったであろう？」

『た、確かに約束したけど…』

以前、メイドカフェでの調査を邪魔しない代わりにデートしてあげるって、確かに言った。

でもまさか、実際にデートする状況になるなんて思ってなかった。