【銀魂】真選組監察方の紅一点②【山崎退成り代わり】 (ページ4)

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何故かお風呂に入ると鼻歌うたいたくなるページ4

『土方さん、入りました～』

「…おう…」

置いてある彼女の着替えとかは極力見ないようにしながら脱衣所に入る。

何故俺はこんなことをしているのだろうか…と最早冷静に考えてしまった。

ふと、脱衣所の鏡台の前に大事そうに置いてある黄緑色の石がついたネックレスが目に止まる。

「(そういやアイツ、最近ずっとこのネックレス着けてるよな…)」

前に「そんなモン持ってたか？」と聞いたら、

『貰ったんです』と嬉しそうに答えていた。

「…誰に？」と聞いたら『…友達です』とも言っていた。

あの時は、それ以上深くは突っ込んで聞かなかったが…

真選組内の誰かではなさそうだし、昔の男でもなさそうだ。

「(万事屋…じゃねェな絶対。あのメガネも違う……いや、男とは限らねェか？)」

そう考えを巡らせようとして、浴室内からAの声が聞こえてきて、思考を中断する。

『土方さん、ちゃんとそこに居ますよね？』

「…当たり前だろーが」

『ふふ、良かったです』

無理言っちゃって、すみません。
と声が返ってくる。

信頼されているから故なのだろうが、無防備すぎやしないか？
仕事の時は優秀なのに、もう少し心を許した人物にも警戒心を持つべきだと思うぞ？
と、土方はまた煙草に火をつけた。

今この場を隔てているのはすりガラスの扉だけなので、勿論、色んな音が聞こえる。

シャワーの音だったり、湯船までぺたぺた歩いている足音だったり、湯船に浸かる時の音だったり…

「(なんだコレは我慢大会か何かか？)」

頭痛がしてきた気がして、頭を抱える。

そうだマヨネーズのことを考えようそうしよう。
マヨネーズが1本、マヨネーズが2本、マヨネーズが3本…

ふと、鼻歌が聞こえてくる。

「人の気も知らねェで、呑気に鼻歌なんか歌いやがって…」

ポツリと小さく呟いた土方は、煙草の煙を吐き出した。