【銀魂】真選組監察方の紅一点②【山崎退成り代わり】 (ページ20)

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お掃除のお時間ですご主人様② ページ20

「ご主人様方が留守にされている間、新しいメイドの娘が入ったんですよ～」

先輩メイドに(ザキ子ちゃん早く来て助けて！)と呼ばれて、私も奴らの座る席へと向かった。

『ご主人様方、ごきげんよう。ザキ子と申します』

もう全然ごきげんような気分じゃないけど、私は営業スマイルを貼り付ける。

「地味だな」
「うむ。だがその地味さが良いな」
「地味なメイドが居ても良いではないか！あ、連絡先を教えてくれんか？」
「……」

そう言って大仰に笑い出す奴らは、飲み会で若い子に絡むオッサンらと一緒だ。超絶うぜえ。

『あはは…』

耐えろ私！！今は耐えるんだ！！
と自分に言い聞かせ、乾いた笑いを浮かべながら拳を握る。

人のこと品定めした挙句、地味地味言いやがって…
お前らなんか、モブA、B、C、Dで十分だコノヤロー！！

めちゃくちゃどうでも良いし説明も不要だろうけど、

まず、ほとんど最初に言葉を発するのがA、
それに答えるように話し始めるのがB、
連絡先交換のことしか頭にねーのかテメーは！って奴がC、
無口で何も言わないけれど、こちらをじっと見つめてくるのがDだ。

更に数十分後、別のテーブルにドリンクを提供していた私は、決定的な会話を耳にした。

「して、あの件はどうなった？」
「ああ、それなら奴らを混乱に陥れる手筈がーー」
「幕府も真選組も一網打尽よ…」
「………」

うわ…ホントに話してやがるコイツら…

え、バカなの？こんな場所で普通に話したりしてバカなの？情報ダダ漏れじゃん。
一網打尽になるのはオメーらだってーの！

私は、『ちょっとお手洗い行ってきます』と他のメイドの娘に声をかけると、
裏口から出て、すぐさま土方さんに電話をかけた。

ワンコールで繋がるあたり、ずっと待機してくれてたんだろう。

『土方さん、来ました。ビンゴです』

「良くやった。今からそっちに向かう」

『足止めは任せて下さい』

「…無茶すんなよ」

『了解です』

そうやり取りを済ませて、
私は空を見上げると、大きく伸びをして言った。

『さァーて、メイドらしくお掃除始めますか！』