【銀魂】真選組監察方の紅一点②【山崎退成り代わり】 (ページ18)

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メイドだって戦える⑤ ページ18

『仕事、クビになったらアンタのせいだからね』

メイドカフェへの道を急ぎながら、私はついてくる万斉を再度睨んだ。

だいたい、埋め合わせ云々といって毎日通って来るなんて、しつこ過ぎる。

『しつこい男は嫌われるよ？』

と言ったら衝撃を受けたようだった。

「嫌わっ……！？」

いや当たり前だろ。

「拙者はただ…A殿にお願いがあって…」

『お願い？』

ろくなことじゃなさそう…
変なお願いだったら、ぶん殴ってやる。

そういえば今まで言われたことないけど、幕府や真選組の情報を教えて欲しいとかも絶対にNOだ。

「拙者と、デートして欲しいでござる」

『は？』

コイツ今なんつった？デート？

『…それだけの為に、しつこく通ってきてたの？』

「その言い方はちょっと酷いでござるよ…(本当はそれだけではないが…)」

デートして欲しいからストーカー行為に及ぶとか、1番やっちゃダメなやつでは？
あ、ウチの局長(ゴリラ)もよくやってるわ。
世も末だ。

ため息をついて頭を抱えた私は、少し考えた後、1つ条件を出した。

『今回の調査を今後絶対に邪魔しないって条件でなら、デートの約束してあげても良いけど…』

「本当でござるかっ！？」

嬉しそうに両手を握られて、少したじろぐ。

あれ？そもそもデートってなんだっけ？
デートって…あれ？
私、またとんでもない約束してない？
だいたい鬼兵隊のコイツとデートなんて…

そんな私の思考を、メイドカフェの店長の声が遮った。

「あらザキ子ちゃん！急にお店を飛び出して行っちゃうから、びっくりしたわよ～」

いつの間にかお店の前に戻ってきたみたいだ。
店長はちょうど、外に様子を見に来たところだったらしい。

『店長、申し訳ありませんでした…』

私は頭を下げて謝罪をする。

店長は怒ってはいないみたいだけれど、お店にも他のメイドの娘たちにも迷惑をかけてしまったし…

私の行動も軽率だったな、と反省する。
主に私の隣に居る男のせいだが。

「彼氏さんも、ザキ子ちゃんが大事なのはわかるけど…彼女も仕事中なんだから、程々にね？」

店長にそう言われて、私は慌てて否定する。

『か、彼氏じゃないですっ』

「あら違うの？てっきり彼氏かと…」

「拙者、A殿の彼氏でござる」

キリッとした顔で万斉が宣言した。

イヤイヤイヤ！？キリッじゃねーんだよ！！

違うから店長ォォォ！！
コイツとはただの……………何だろう？
今の私と万斉の関係って…何？

…ストーカーとその被害者？