【銀魂】真選組監察方の紅一点②【山崎退成り代わり】 (ページ11)

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ストーカーはご遠慮くださいご主人様ページ11

次の日、

「ザキ子殿、先日の埋め合わせがまだでござるよ」

『オカエリナサイマセ、ゴシュジンサマ…』

普通に店にやって来た万斉を片言で出迎える。

言ったよな？私、邪魔するなって言ったよな？

その次の日も、そのまた次の日も、万斉はやって来た。
目的の攘夷浪士たちは来ないのに！！

しかも、注文の仕方とか美味しくなる呪文とか、しっかり覚えてきている。
もう何度も言ってるけど、鬼兵隊は暇なんですか！？

終いには、料理を運んで魔法をかけてくれようとするメイドの娘に、

「すまぬが、拙者はザキ子殿一筋でござる」
とか言い出す始末。

完全に面倒臭い"ご主人様"じゃねーか！！

「ザキ子ちゃ～ん！」

『は～い！』

その度に私は呼ばれる。
万斉の相手なんかしてる場合じゃないのに！

『オムライスにぃ～ケチャップで魔法をかけちゃいまぁ～す』

いい加減キレ気味の私は、笑顔でケチャップの容器を握りつぶす。

「さ…ザキ子殿、かけすぎでは？」
拙者、ケチャラーではござらぬよ？

何か言ってるが無視。お前がマヨラーだろうがケチャラーだろうが知らん。

『さぁ、召し上がれ～(いいからさっさと食って帰れコノヤロー)』

「ザキ子殿が最近冷たい…」

誰のせいだと思ってんだ。
自分の行動を振り返ってみろ！！

『ご主人様、メイドは指名制じゃありませんって昨日も一昨日もその前も説明しましたよね？』

「しかし…」

ザキ子殿が別の男の所に行くのが嫌でござる…

と、叱られた犬のようにしょんぼりされた所で、私の心には響かない。

さ、サングラス取ったって無駄だからな！？
私はイケメン顔に騙されたりしないぞ。
てかそもそも来んじゃねーよ！！

『ルールが守れない方は、いくらご主人様でも容赦しませんよ？』

私は額に青筋を浮かべながらニッコリ笑った。

今日も、件の攘夷浪士たちは来ない。
嘘の情報だったとか？
だとしたら、とんだ骨折り損である。

そしてそんな日が何日か続き、

妙にしつこい万斉に耐えきれなくなった私は、
ある日突然、お店を飛び出して逃げてしまった。

仕事中なのに…店長ごめんなさい！！

でもちょっと耐えられなかったんですぅぅぅ！！