獄卒(精神的)大運動会 ページ44
※本当はお祭りの前に書きあげたかった話ww
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『皆さん、今年もこの大会がやってきました！』
ここは、八大地獄の一角に作られたグラウンド。
そのグラウンドに設置された朝礼台の上で、
閻魔大王であるAはマイク片手に、整列している獄卒たちに語りかける。
『第100回、獄卒大運動会。新卒も先輩も一丸となって楽しんで下さいね』
そう。今日は八大の獄卒たちによる運動会の日なのだ。
現世でも、何も運動会をやるのは子供たちだけではない。
大人になって、社会人になっても、社内運動会というものが存在するのだ。
それは地獄の獄卒たちも同じなのである。
『今年は鬼灯君が大会委員長だよね？』
演説を終えて朝礼台から降りたAは、「本部」と書かれたテントの下に設置された席に座りながら、
隣に居る鬼灯に声をかけた。
「はい。まあこの運動会も今年で100回目。
ベテランは飽きていると思うので、ひと工夫加えるのに苦労しました」
『へぇ〜、新しい種目の追加とか？』
最近は現世でもユニークな種目が流行ってたりするもんね〜
と思っていたら、どうやら違うらしい。
「「スポーツは筋肉」と思っている方も多いですからね。そこから見直しました」
冷静にそう返した鬼灯に対して、Aは顔をこわばらせた。
『……何か、嫌な予感がするのは気のせいかな…』
鬼灯君がこういう風に言う時って、だいたい"何かある"んだよね…と。
そして、そんな彼女の予感は、見事的中していたのだった。
「第一種目、借り物競争！」
鬼灯がメガホン片手に叫ぶ。
スタート地点には、地獄のチップとデール、唐瓜と茄子も並んでいる。
借り物、と聞いて茄子に2千円貸したことを思い出した唐瓜は、これからスタートだというのに、隣の茄子に「2千円返せよな〜！」と話しかけている。
「あぁ、A、耳を塞いだ方が良いかもしれません」
ふと、鬼灯がAに向かってボソリと言った。
『え？なんで？』
そう思いつつも、彼女は言われるがまま両手で耳を塞ぐ。
「位置について…ヨーイ」
スタートの合図をする獄卒、生姜が声をあげる。
この時点で、おや？と思った人も居ただろう。
彼が担いでいたのは、どう見てもピストルではなくバズーカだったからだ。
「ドンッ！！」
ドカーンッ！！
『っ！？』
ものすごい音と衝撃が辺りに響いて、
スタート地点に並んでいた選手は勿論、応援席に居た者も皆ひっくり返った。
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めぐりずむ(プロフ) - 愛梨さん» コメントありがとうございます！！今後も頑張って更新していきますので、これからも読んで下さると嬉しいです！！ (2021年8月28日 22時) (
レス) id: ef3bd6ce41 (このIDを非表示/違反報告)
愛梨(プロフ) - 鬼灯の冷徹が好きで探してたら作品を見つけて一気に見ちゃいました！！すごく良いと思います！！更新待ってます！！ (2021年8月27日 19時) (レス) id: f200af67bb (このIDを非表示/違反報告)
めぐりずむ(プロフ) - 水傘るんさん» コメントありがとうございます！励みになりますー！ (2021年7月26日 20時) (レス) id: ef3bd6ce41 (このIDを非表示/違反報告)
水傘るん(プロフ) - 成り代わり系の小説あんまり見かけないので読んでてすごく面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2021年7月21日 17時) (レス) id: 9a4a29443d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めぐりずむ | 作成日時：2021年7月16日 10時
