キスの日ですってよ奥さん�� ページ9
『ちょっと来て』
「ぐえっ…」
私は、腰のあたりにしがみついている万斉の首根っこを掴んで引っ張ると、そのまま早足ですぐ近くの路地裏に向かった。
そして、「首が締まって苦しいでござる」とか何とか言っている彼をちょっと強引に引き寄せて、一瞬、唇に触れるだけのキスをする。
『……これでいい？』
目の前でぽかんとしている万斉にそう告げると、
「強引なA殿もカッコイイでござるな…！！」
と、嬉しそうに手を握られた。
いや、「拙者ちょっとキュンとしたでござる〜」とか言われても…あとその乙女みたいな反応やめて。
さて終わり！と、その場を離れようとしたら今度は肩を抱かれて、耳元で囁かれた。
「…もう1回」
『っ…！』
仕方ないなぁ…と小さくため息をついて、私は万斉の顔に手を伸ばす。
2回目は、さっきより優しくキスを送った。
『…はい。もういいでしょ？』
今更ながら恥ずかしくなってきて、目をそらす。
2回もしたんだから、満足でしょ。と思っていた私が甘かった。
「A殿」
『なに？』
「拙者、まだ満足してないでござる」
『は！？ちょっと…待っ…んむっ！？』
ストップをかける間もなく今度は向こうからキスをされて…それも、普通のじゃなかった。
唇を舌でなぞられて、思わず半開きになった口内に舌が差し入れられる。
驚いて引っ込めた舌を絡め取られて、鼻にかかった声が出てしまい、それが更に羞恥心を煽った。
『ん…ぁ……は、…んぅ…』
やっぱり、このキスは慣れない。
受け止めるのが精一杯でされるがままだし、ちゃんと応えられてるのかもよくわからない。
上手く呼吸できなくて頭がクラクラしてくる。
だいたい、こんな外で…とぼんやり思っていたら、人の話し声が聞こえてきた。
『(やば…誰か来た！？)』
こんなとこ見られたら……恥ずかしくて死ねる…っ！！
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ひろおか唯 - 終わりかよ (1月12日 20時) (
レス) @page10 id: 4e412208c6 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 小説読ませて頂いております。私も筆をとる身なのですが,作者様のようにギャグを織り交ぜながらというのが出来なくて四苦八苦しております。更新待ってます！ (2023年3月24日 23時) (レス) @page10 id: 56c8cc4ff3 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - 小説読ませてもらっています！更新待ってます！！ (2022年4月9日 1時) (レス) @page6 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
くまパンダ隊長 - 万斉さんカッコいい！私、万斉推しなんすよ！ (2022年3月28日 14時) (レス) @page6 id: cad4247964 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めぐりずむ | 作成日時：2022年1月27日 14時
