青い世界 25 ページ8
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どうやらエレアは忘れ物を取りに島へ向かい、現在こちらに向かってきているらしい
幸か不幸か、会わないという事はバレないということ
喜ばしいことだが、心は何故か虚しいと訴えてくる
「(ほんと、おっちょこちょいだよなァ)」
出かけると前もって言っていたのに帽子を忘れたりカバンを忘れたり、慌てて取りに走るエレアの後ろ姿を今でも覚えている
遠慮気味に俺の手を握り、近所の花畑へと出かけた休日
吹く風は花の甘い香りを運び、髪を揺らす
柔らかい日差しが嫌に目について、笑顔で花冠を俺の頭に乗せるエレアが愛らしくて
「あー…」
やべぇ、泣きそう
「アクディア、お前のそれは口癖かよい？」
「ん？あぁ悪い、ぼーっとしてたり考え事してるとつい口から出ちまうんだ」
眉を寄せたマルコ、悪いとは思うが癖なんだ、大目に見て欲しい
「別に謝らなくていいよい、ちょっと知り合いに似たようなのが居てねい」
「へぇ、変わったやつも居るんだな」
「お前がそれ言うかよい…」
海賊船に乗っていると言うのに緊張感のない男、もといアクディア
出された飯に疑いもせず食いつき、周りに屈強な男がいても平然とした顔で考え事をしている
それに先程から口に出される"あー"と言った言葉
口癖らしいが、それはエレアが昔育てられたお兄さんとやらと一致する
こいつを引き上げる際にたまたまくっついてきた地図、出発地点からのルートが記されていたであろうそれは破れていてほとんど見えなかったが、島の名前だけはハッキリ分かった
「(同じ、島だった)」
偶然にしちゃ気味が悪い、しかしエレアの話からすればそのお兄さんとやらは26.7くらいだったらしい
となれば俺と同い年か年下、アクディアは28歳
悪魔の実の能力者で無いことはわかっている、ならば年齢は本当のはずだ
年齢が一致しない、他人の空似って奴だろうか
手を伸ばせば握りつぶせる程に近い
彼が気づくことは、ないのだろうけど
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ごま明太子(プロフ) - 哀羅さん» ありがとうございます！想う、だとなんだか現実味が強い気がしたのであえて「想ふ」にしてふわふわとさせてみました。コメント本当に励みになります、ありがとうございます！ (2020年12月25日 20時) (
レス) id: d8b86df49f (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 続編おめでとうございます！タイトルいいですね！君想う、ではなくあえて想ふ、としてるのがたまらなく好きです！百人一首や和歌を思い出します。今回も応援してます！ (2020年12月25日 17時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ごま明太子 | 作成日時：2020年12月25日 16時
