フォトボーイな向井くんは ページ10
(向井side)
カメラよーし
充電よーし
よし、出陣や。
さっくんから届いたLINEを見て、すぐに思ったわ。写真撮らなあかんって。
だって、こういうのんって一過性やろ？知らんけど。明日には戻るらしいから…そんなん写真撮らんとあかんやんな。残しとかな。
とうわけで。
仕事もいい感じに終わったし、準備万端整えてAちゃんちへ。お、夕日がいい感じやんか。メッチャ」キレイなオレンジ色。せっかくならこれ背景に撮りたいな…なんて思いながら玄関のピンポンを押す。
そしたら照にぃが出て…言われるままに中に入ったら、めっちゃかわええ男の子！え、え、え、これがAちゃんなん！？
向「え、A、ちゃん？」
A「はーい、ですよー！」
向「わぁわぁ、かぁっこえぇなぁ！！ええやんええやん！」
佐「ね！いいよね！」
向「服は照にぃの？上も下も？」
岩「そう」
A「パンツも！」
岩「だから言わなくていいって…」
向「ええやーん！よぉ似合っとるで！あ、じゃさ、このキャップかぶってくれへん？で、ベランダで写真撮ろうや！」
佐「お！！いいねいいねー！」
Aちゃんに俺がかぶっとったカーキのキャップをかぶせて、一緒にベランダへ。空の色もめっちゃいい感じや。
ベランダの端に立たせて、俺も逆端からカメラを向ける。
向「ええやん！そのままぼーっとしとって！」
A「ぼーっと…難しいな」
苦笑いするAちゃんに向けてシャッターと切る。うんうん、ええやんええやん。
向「ええねん、なんも考えず、ぼーっとやね…」
A「はは、それが難しいんやって」
カシャ
こっちを向いて困り眉で微笑むAちゃんに向けて、一枚。
うわ
これ、めっちゃええやん。
佐「どう？いいの撮れた？」
向「おん。みて、これ」
佐「わ！いい！めちゃくちゃいいじゃんこれ！ひかる、ひかるも見て！」
岩「なに…あ、いい。これちょーだい」
佐「俺も！」
A「なんやのみんなぁ…」
だってめっちゃええんやもん。
これは、永久保存版やな。
ピンポ―――ン
おっと、誰か来たようだ。
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作者名：まめ
| 作成日時：2023年7月26日 23時
