仲間と共に

記憶喪失編 ページ49

光side






宏「ぅ……」


光「起きた？」


宏「光？…俺…」


光「気絶してたんだよ」


宏「…！慧！慧は？」


光「手術は終わってる、命は大丈夫。」


宏「よかった…」






いのちゃんが胸から血出して倒れた後、薮の悲痛な叫びが聞こえて薮も気絶した



みんなでいのちゃんに駆け寄って知念が処置した


泣いても叫んでもいのちゃんはピクリとも動かなかった


血は流れたままだんだん冷たくなっていくのが怖かった。



知念は懸命に処置してるのに俺らは名前を呼ぶことしかできなくて。



いつの間にか来た救急隊員の人がいのちゃんと薮を連れて行った




宏「慧の記憶は？」


光「もとに戻す薬は貰った。まだ目覚めてないから飲ませらんないけど」


宏「いつ起きる？」


光「わかんない」


宏「…慧の部屋どこ？」


光「来て」




薮を連れていのちゃんの眠る部屋に行く





雄「あ…薮くん…」


宏「慧…」



ふらふらとベットに近づいて手を握る




宏「ごめん、ごめんな」


光「守れなかった…」



いつも守れない


俺たちには無理なのか？慧を守ることなんて…




慧「……こ、ぅた…ひか、」


宏「慧！ごめん、」


光「よかった…」



ちゃんと目覚めてくれてよかった


記憶も大丈夫そう




大「いのちゃん！」


慧「っ！だい、ちゃ…」



震えてる？



光「どうした？大ちゃんだよ？」


慧「お、れっ…だいちゃんのこと…攻撃した…」


大「気にしなくていいんだよ。ていうか、手加減してくれたからあんまり痛くなかったし！」


慧「だいちゃんだけじゃない…みんなのこともいっぱい傷つけたっ」


圭「気にすることないよっ！」


裕「そうだよ。1番辛かったのは伊野尾ちゃんでしょ？」


雄「伊野尾くんの優しさのおかげで俺たちみんな無事だよ？」


慧「怒らないの？」


侑「自分のこと犠牲にしてまで僕たちのこと守ってくれたんだもん。怒るわけないよ」



みんなこう言ってる中で1人だけ喋らない




侑「涼介もなんか言いなよ」


涼「俺は…怒ってるよ」


慧「ごめ、なさ…」


光「おい、山田…」


涼「違うよ。俺が怒ってるのは自分にだよ。」


慧「へ？」


涼「俺、伊野尾ちゃんのこと助けられなかった。俺たちの力じゃできなかった。それが悔しくて…もっと強くなる。伊野尾ちゃんにも負けないくらい、強くなるから！」


慧「やまだ…ありがとっ」





もっと強くなる



全てを守れるように




END

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