仲間と共に

記憶喪失編 ページ48

薮side






あいつと入れ替わりで伊野尾が出て来た


言ってた通り、右肩はだらんとなっていて力が入っていない



大「いのちゃん！俺だよ！大貴だよ！」



やっぱり伝わらないのか攻撃をしてくる




涼「伊野尾ちゃん！俺らは攻撃したくないんだよ！」



片手が使えなくてもやっぱり強い



圭「っ捕えた！」




知念のネットガンに引っかかってもがいてる




光「っ…薮！撃て！」



傷つける？伊野尾を？



俺が…



手が震える




宏「…無理だろ…」



俺にはできない




光「薮！いのちゃんのためだぞ！」



傷つけることが伊野尾のため


そんなわけない




涼「っ！いって…」



伊野尾がネットから抜け出した


みんなを傷つけていく



だめだ…みたくない




宏「伊野尾！お前何してんだよ！何仲間傷つけてんだよ！」


届かないのはわかってる



宏「お前が1番傷ついてほしくないはずだろ？なんで自分の手で傷つけてんだよ！」



わかってるけど言わなきゃ俺がもたない


ただの自己暗示




宏「もとに戻れよっ！伊野尾！！」



内ポケットから銃を取り出して撃ち始めた



宏「…っ慧！！」



たまらず昔みたいに名前で呼んだ




あれ？伊野尾の動きが止まった




慧「…こ、た…」



宏「慧っ」



戻った…、



慧「きちゃだめっ」



近づこうとすると拒否される



慧「あ、あぁ…ぅぅ…」



頭を抱えてしゃがみこむ

記憶が混乱してるのか？




慧「はぁ、や…来んな…だめっ…ぅぁあ…」




さっきから銃を構えたり下ろしたり、



慧「お、れっ…みんな、の、こと…きず、つけたっ」



宏「ちがう。」



慧「こ、た…っ、はぁっ、…おれの、ことっ撃って！」



宏「は？なんでだよ」



慧「おねが、いっ！おれがおれでいられるうちに！」



なんで


なんでそんなこと言うんだよ



慧「はやくっ！」


宏「無理だ！俺にはお前を傷つけることなんてっ！できない…っ」


慧「なら、おれがっ、、自分で…っ」




自分の胸あたりに銃を構える



宏「なんでお前が傷つく必要があるんだ！」


慧「おれはっ、もう、みん、なを、きずつけたく、ないっ」



やめろ

やめろ


やめてくれ



慧「みんなっごめんね」







バァンっ








パタッという音と共に慧が倒れる








「慧ー！！！！！！！！！！！！」








そこから意識はなくなった

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