事件後の休養3 ページ21
薮side
光に起こされて隣を見ると真っ青な顔で眠ってる伊野尾がいた。
知「ん〜…今日は起きれないかな。疲れが溜まってるのと、それによる酷い貧血と昨日の怪我。今日は安静にしとかなきゃね」
光「じゃあ、俺先飯食べてくるからちょっと待ってて。交代制にしよう。」
薮「わかった。」
慧「ん…っやば、超ぐらぐら…」
知「ちょっと手おくね」
知念が伊野尾の目の上に手をかぶせる。
知「今日は安静にね?動いたり、ましてや仕事なんて許さないからね。」
慧「わかって、る」
許さないっていうか今日は伊野尾もそんなことできる元気なさそうだな。
知「吐きそうになったらこの桶に吐いちゃっていいからね。」
薮「ありがとう知念。光、よろしくな。」
知「いのちゃんが目眩酷そうだったら今みたいに手おいていてあげて?」
薮「了解」
伊野尾と2人っきり
薮「伊野尾?起きてる?」
慧「ぅん…」
薮「寝てなくていいの?」
慧「だいじょぶ」
薮「そっか」
…
沈黙になっちゃった。
先に口を開いたのは伊野尾だった。
慧「やぶぅ?…離れて行かないよね?」
薮「は?当たり前だろ?どうしたんだよ急に」
慧「最近、夢みるの。小さい頃の夢。みんな、いなくなっちゃった…やぶぅと光はいるよね?」
薮「大丈夫だよ。みんないるから。俺も光も、他のみんなもずっといるよ。」
慧「うん…眠くなっちゃった。ちょっと寝るね」
薮「おやすみ…」
小さい頃の夢…思い出したくもないもの。伊野尾の過去は壮絶すぎて、言葉もなくなる。俺たちだったら絶対、立ち直れないような過去。
伊野尾だから、今何もなかったかのように過ごせるんだ。でもやっぱり1人では抱えきれなくて、俺と光には甘えてきてくれる。だから、もう絶対にあんなことが起こらないように1人にはしない。
コンコン
薮「涼介?どうした?」
涼「いのちゃんの様子見ておこうと思って。」
薮「今は寝てるから大丈夫っぽい」
涼「そっか。ご飯…おかゆあるけど食べるかな?」
薮「いや、せっかくだけど食べれないと思う。もしかしたら一口くらい食うかもしれないけど。」
涼「わかった。じゃあ一応とっておくね。バイバイ」
こんなにわかってくれてる仲間がいてよかったな。
慧「っやぶ、は、く」
薮「いいよ、この桶に吐いちゃいな?」
慧「…うぇっ…ゴホッゴホッ…げほっ…うぇっ」
薮「つらいな…全部出しちゃえ。」
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やまびこ(プロフ) - こちらこそリクエストありがと〜了解です! (2017年4月7日 19時) (レス) id: d68c208e1a (このIDを非表示/違反報告)
白米王子小悪魔王子 - リク~!! いのちゃん以外で任務にいって皆やられて殺されかけられるところにいのちゃんがくるみたいなので!やまびこーいつもありがとう~♪ (2017年4月7日 10時) (レス) id: 7fe62378d7 (このIDを非表示/違反報告)
やまびこ - 白米王子小悪魔王子さん» いっぱいありがとう!がんばります! (2017年3月29日 0時) (レス) id: d68c208e1a (このIDを非表示/違反報告)
白米王子小悪魔王子 - 伊[ありがとぉ!やまびこちゃぁん!]↑とにかく可愛いをだす伊野尾だった (2017年3月28日 19時) (レス) id: 7fe62378d7 (このIDを非表示/違反報告)
やまびこ - ありがと〜!がんばります! (2017年3月28日 19時) (レス) id: d68c208e1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やまびこ | 作成日時:2016年11月3日 2時