15話目 ストーカーの正体 前編 ソウside ページ26
少し時は遡って数十分前。
ボクは自分の家にいた。
否、ボクとAで住んでいる家。
あの子は、転校と同時にこっちに引っ越してきた。
引っ越した、というよりかは、こっちに移り住んだ、の方が近いかもしれない。
当の本人は、まあ生活費はボクが全負担しているし、自分がまだ居候的位置に居ると思っているのだろう。
だが、ボク的には家事なども手伝ってくれたりなんやらと、色々世話になっている部分はある。
だから、まあ、欲を言えば、卒業くらいまではまだ一緒にいてほしいというか、なんというか。
…いや、別に、そういうことじゃなくて。
確かに、自分自身が仕事と家事を両立できずに溜め込んでいた物がたくさんあったのは事実だから、両立できるまでは一緒にいてほしいという訳で。
別に、変な意味とか全くない。
……そう。全くだ。
なんて、誰かがいるわけでもない空間で言い訳を並べていると、ピリリ、と、スマホの着信音が鳴った。
いつもの仕事の電話なら面倒くさくて無視するか、後でかけ直すか、もう一度相手側がコールしてくるのを待つかの3択だが、スマホに表示されている文字が「A」となっていたのだから、話は別になる。
ソウ「もしもしA?Aから電話掛けてくるなんて珍しいね。どうしたの?」
久々のAからの電話に内心胸を踊らせる。…のも束の間。
『えっと…誰かにつけられてる気がして……』
…………は?
誰が。
どうして。
Aに?
なんで。
そんなことばかりが頭に駆け巡る。
いやまて、ボクが取り乱してどうするんだよ。今1番怖い思いをしているのは、間違いなくAだ。
そうして一息おいてボクが出した答えは、「まずはAに現在地を聞く。」だった。
誰でも冷静になれば分かるものだが、Aが今居る場所すらわからなければ、助けに行こうにも行けない、という状況に陥ってしまうだろう。
この間、きっかり1秒である。
ソウ「ふーん…………A今どこ」
『えっ?えっと…コンビニの近くかな…?』
ソウ「じゃあコンビニ入って待ってて」
『わ…分かった…!ありがとうソウくん!!』
ボクはいつもの服に着替え、コンビニに向かうのだった。
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奇花琉 - そうですか…。作者様のやりたい仕方で頑張ってください！応援しております！ (3月16日 7時) (
レス) @page30 id: d03b24d678 (このIDを非表示/違反報告)
奇花琉 - 狼ゲーム面白いですよね！ちなみに作者様は、どのキャラが一番好きですか？僕は、コウくんです！ (3月11日 12時) (レス) @page24 id: d03b24d678 (このIDを非表示/違反報告)
奇花琉 - めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (1月5日 8時) (レス) @page17 id: d03b24d678 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴乃 | 作成日時：2023年11月17日 16時
