助けてくれたのは__ ページ7
Aが目を開くと、目の前には一人の兵士が立っていた。
『!?』
兵士は、ゼルダのような美しい金色の髪をなびかせてこちらを向いた。
兵士「大丈夫ですか!?」
兵士の顔は勇気とやさしさに満ち溢れていて、まさに
「勇者」と呼ばれるのに相応しい存在に見えた。
『あ……はい。ありがとうございます……』
兵士「いえ…。でもここにいるんじゃ危険ですね。どこか隠れる場所は…」
うーん、と顎に手をあてて悩み始める兵士。Aは、隠れるより戦いたいと
思っていた。しかしそんなこと言えるはずもなく、
『あ、の。私は大丈夫ですよ。それより兵士さんはゼルダ様たちの元へ行ってあげてください。私は…戦えないから残ります。』
兵士「え!?そ、そんなこと出来ませんって!!またさっきみたいに
襲われそうになったら…」
ああ、なんて優しいんだろう…
『ほ、ホントに大丈夫です!さぁ!行ってあげてください!』
Aは兵士の背中を押して部屋からだした。別に追い出したい訳ではない。
本当はここにいてもらってさっきみたいに守ってもらいたい。けれど
ただのメイドであるAがずっと守ってもらうというのは失礼極まりない
のだ。
兵士「わ、わかりました。けれど、危ないときはちゃんと逃げてくださいね?」
『はい。ありがとうございました!』
Aは部屋のドアを閉めかけて、ハッと思い出したように兵士を向いた。
『あ、あの!すみません!貴方のお名前は…』
兵士「あ、僕は“リンク”といいます!」
そう言って、兵士“リンク”は戦に戻って行った。
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作者名:めんごねん | 作成日時:2017年7月24日 9時