正体 ページ29
〜女神の泉〜
リンク「あ!起きた!」
リンクの声で意識がはっきりしてくる。どうやら私は気絶していたようだ。
『…リンク?私何で…』
リンク「ああ。まぁ、忘れてるなら言わない方が良いんだろうから、言わないでおくねw;」
何か言いにくそうに頬を掻き、本拠地の外へ出ていこうとするリンク。だるい体を起こして必死にリンクに呼び止めようとした。
『え?ちょ、ちょっと待って!どこへいくの!?』
リンクの背中にある剣に触れる。すると、目の前が黒い幕を垂らされたかのように暗くなった。
______________
光が差し込んできたかと思うと、どこか懐かしい場所にいた。静かな森のような場所。奥に1つの剣が刺さっている。光を受けている剣はさらに輝き、やがて光は球のかたちを作って静かに地面についた。
これは、聖剣の護衛造り?
私は何故かわかった。光は徐々に消え、現れたのは人間の赤子だった。聖剣の守り人がやってくる。守り人は赤子を抱いて人里へ向かった。私の視界もそれについていく。
たどり着いたのはハイラル城。今は夜。門番も居眠りしている。その、少し離れたところに赤子を置いていく。
!待って!何で置いていくの!?まだ赤ちゃんなのに…
私はその赤子が気になった。とても、寂しくなった。涙がでる。赤子も泣く。
居眠りをしていた門番は、泣き声に気づいたのかこちらにやってくる。赤子を抱えて城に戻る。城内である女性と話す。
インパ様だった。後ろから、今より幼いゼルダ姫が顔をだす。
ゼルダ「あ…その子、気になります。ここであずかりましょう!」
幼く可愛いゼルダ様が、赤子を見て言う。その目は輝いていた。ゼルダ姫の言うことは正しい。インパ様もそれに同意してくれて、赤子は城で預かることになった。
視界が狭まる。
______________
『はっぁぁぁっ!!』
リンク「A、大丈夫!?」
『わ、たしは、……マスターソード。』
リンク「え?」
『私は、マスターソードが生み出した人間!そのソードは、新たな守り人を作るために私を生み出した。けれど、私は何の力も持っていなかった。だから、人里へ降ろした!』
リンク「え、え!?じゃあ、Aは聖剣の守り人ってこと!?」
『…多分、そうなる。ねぇ、ゼルダ様は!?私、ゼルダ様に謝らなきゃ!私を拾ってくれてありがとう!って!』
リンク「う、うん!姫はラナとシアのところに向かってる。行こう!」
『うん!』
…私は弱い
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作者名:めんごねん | 作成日時:2017年7月24日 9時