仮面の子 ページ22
ラナは導きの蝶にしたがって転生の扉を探す。蝶ばかり見ていたから気づかなかったが、結構奥まで進んでいたようだ。すると、骨やら鎧やらの魔物が道を塞いでいた。
後ろから仮面を被った小さい女の子が、導きの蝶を手に現れた。
ラナ「…返しなさいよ。大事な蝶なんだから。」
？？？「さては毒の粉を撒き散らす“死の蝶”だな？」
ラナ「は？」
アゲハ「違います！」
突然アゲハが叫んだ。兵士たちにぶつかりながら前へと出てくる。
アゲハ「その蝶々さんのショートニングパウダーは、毒なんかじゃありません！」
？？？「しょ、ショート？」
アゲハ「その蝶々さんは導きの蝶。どこへでも行きたいところに連れていってくれるんです！」
アゲハが笑顔で言う。すると仮面の子はなにか思い付いたのか、蝶を解放して命令した。
？？？「おい蝶々！私を“あの魔女”のところへ連れていけ！」
飛んでいった蝶を仮面の子が追いかける。
ラナ「あの魔女？…！もしかして、シアのことかも！だとしたらAちゃんも…」
また走ろうとしたら、骨などの魔物が再び道を固めて塞ぐ。
ラナ「…戦うしか、無いようね。」
そうして魔物を倒しながら進んだ。ラナたちは、仮面の子に追い付いた。仮面の子は、黒の魔女と言い争っていた。
？？？「やっと見つけたぞ！さぁ、早く私を元の姿に戻せ！！」
シア「あら、その姿の方がお似合いよ。ウフフ…あとは他の魔物に任せるわ。」
そう言ってシアは消えた。
？？？「くそ！逃げちまったじゃないか！さてはお前らもあの魔女の手下だな！？」
ラナ「ええ！？ち、違うよ！話を聞いて！」
？？？「うるさい！覚悟しろ！！」
仮面の子が襲ってきたが、アゲハと協力してなんとか落ち着かせることが出来た。
？？？「くっ…負けちまったか。」
アゲハ「あ、あの蝶々さんを返してもらえますか？」
？？？「ほらよ。で、お前らはあの魔女の仲間ではないんだな？」
ラナ「ええ。私はラナ。転生の扉を探してるの。」
？？？「私は“ミドナ”。転生の扉なら知ってるぞ。ついてきな。」
ミドナは影の宮殿というところに、転生の扉はある と私達を案内してくれた。
〜影の宮殿〜
ミドナ「ここには“ザント”っつう私から王の座を奪ったクソ野郎がいるんだ。多分そいつが転生の扉を守ってるよ。」
ラナたちが砦を次々落としていると、竜のような声が響いた。
上空に、巨大魔獣“ナルドブレア”が巨大な翼を広げて飛んでいた。
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作者名：めんごねん | 作成日時：2017年7月24日 9時
