怒り ページ21
ゼルダ「私が、ゼルダだからです。」
インパは驚く。まさか今まで怪しんできた相手が、自分の探していた相手だったとは…
ゼルダはウィズロに近より、苛立った声で言った。
ゼルダ「Aはどこですか！白状なさい！」
インパはゼルダのこんな怒りに燃えているゼルダを初めて見た。ゼルダはいつも誰にでも優しく声をかけていたのに、今目の前にいるお姫さまはまた別人なのではないかと疑ってしまうぐらい違って見えたのだ。
Aのことをそこまで大切にしているのか…
ウィズロ「く、くそう！！ここは一旦撤退だ！」
そう言うとウィズロは地面に潜っていってしまった。
ゼルダ「待ちなさい！！」
ゼルダがウィズロの腕を掴もうとしたが、その手は虚空を切った。
インパがゼルダに駆け寄る。
インパ「ゼルダ様！…ご無事で何よりです。」
ゼルダ「ええ。今までごめんなさい。」
ゼルダはいつもの笑顔に戻したつもりだったのだろう。その顔はひどく悲しげに笑っていた。
インパ「……早くAを探しましょう。きっと無事なはずです！」
ゼルダ「…そうですね。行きましょう！」
そして二人は転生の扉を閉じた。
〜黄昏の大地〜
住民「だ、誰か助けて〜！！」
ラナ「！誰かが襲われてる！？急いで行かなくちゃ！」
一方ラナは、影の世界の転生の扉を閉じるべく魔物と戦っていた。その途中住民の声が聞こえたのだ。
ラナ「見つけた！」
ラナが青い魔法玉を魔物の上に落とす。住民の近くまで寄ると
ラナ「大丈夫！？」
住民「は、はい！ありがとうございます〜；私、“アゲハ”と言います！」
ラナ「私はラナ。転生の扉を探してるんだけど、どこにあるのか分からなくて…」
アゲハ「転生の扉？…アゲハには分かりませんけど…。貴女の行きたい場所に、連れていってあげることは出来ますよ！」
ラナ「え？ど、どういうこと？(；・ω・)」
ラナが言うと、アゲハはひとつのビンをバスケットから取り出した。その中には美しい漆黒の蝶が入っていた。
アゲハ「この蝶々さんは、“導きの蝶”。どこへでも行きたいところに連れていってくれるんです！」
ラナ「それすごい！早速お願いしてもいいかな？」
アゲハ「もちろんです！」
こうしてラナは、住民“アゲハ”を仲間に加えた。
もしかしてこの蝶を使えば、Aちゃんの居場所もわかるかな？
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作者名：めんごねん | 作成日時：2017年7月24日 9時
