人間なのに、首を切られた

23.初めての感覚 ページ23

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炭治郎「…最初に会った時もそうだったけど、

見られているとき、Aからは…怖がっている匂いがする。


もしかしてAは、見られるのが苦手なのか？」



下を向くように頷いた。



炭治郎「そっか…じゃあ、安心できるまではそのままでいいよ。


あ、俺の服だけどアオイさんが洗ってくれたし、汚くはないと思うから！」



きたない、とは全然思わない。


日向で干した匂いと、自分ではない人の匂いがした。




きっとこの人の匂いだ。


A「…ありが、とう。」



炭治郎「あ、あぁ、誰でも苦手は事はあるからな！気にするな!!


そういえば、Aさっき治郎さんって言ってなかったか？」



今は着物も被っているし、謝らないと。



A「名前、がどこからか、分からなくて、


…ごめんなさい。」


炭治郎「なんだ、そういうことか。ちゃんと言わなくてごめんな？


俺の名前は、炭治郎だよ。竈門が名字なんだ。」



A「たんじろう、さん。」


炭治郎「うん、合ってるぞ！」



ほわほわした。



体温が上がる、胸のあたりにお日様と雲がいるみたい



あたたかい、ふわふわしたものが胸に当たってる




炭治郎「あ、善逸たちと鍛錬してたんだ。


Aも行くか？伊之助とも一回は会ったことあるよな。」







私が、決めてもいいんだ。





回らなきゃいけないし、


人の名前は、きっとこの人は教えてくれる。




A「い、きます。」




その人が笑うと、周りの空気の色が明るくなった気がした。




引かれる手が、少し震えた。






？なんで、怖くないのに




震えているんだろう、わたし




*

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