人間なのに、首を切られた

19.仕事の対価でしか、 ページ19

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食事、と言われて行くと、

見たこともないような料理が器に入っていた。



アオイ「冷めないうちに、食べて下さい。」



何かしているようで、背中越しにそう言われる。


A「わ、たし、仕事、してないです。

この前、食事、貰いました、」



しのぶ「ここに来てからは食べていませんよね？」


アオイ「え、しのぶ様！柱の方々も！

い、今お茶を入れます。」

きよ「あ、私達も手伝います！」



準備に行ってしまって、私と刀を持っていた人だけが残った。


そういえば、どうして刀を持っているんだろう。



しのぶ「Aさん？」


A「あ、はい。



四日前に、いただきました。」




不死川「４日前だァ？お前、食事どのぐらい食べてたんだよ。」


A「町では七日働くと、おにぎりがもらえたので、」



宇随「７日っておいおい、監獄かよ。」

冨岡「思っていたより環境は悪かったようだな。」




周りの人達の顔が曇る。


何か、気に障ることを言ってしまったのか。



どうしよう…







不死川「んな顔すんな。お前のせいじゃねェよ。」




頭に優しく手を置かれる。


温かい手、暖かい人。



しのぶ「仕事をすれば食べれた…」


A「はい。

何もしてないのに、貰うのは、」



私なんかが、貰ってはいけない。





アオイ「お茶、持ってきました。どうぞ。」



しのぶ「アオイ。人手が増えれば仕事が楽になって


勿論、アオイも嬉しいですよね。」


アオイ「え、はい。そうですね…？」



しのぶ「皆もAさんのことは気に入っていますよね。」



きよ「！はい、Aさん好きです!!」

すみ「一緒に居れたら嬉しいです！」

なほ「あんなに細いのに、町になんか返せません！」




微笑みながら、目を見つめられる。





しのぶ「Aさん、ここに住んで働きませんか。」



A「え、」


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