君を包み込みたい／✈️ (ページ25)

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仕事が終わり、
店を出ると
碧海くんが待っていた。

「ごめん…待たせた？」

『全然待ってへんから大丈夫やで』
『ふふっなんかデートの待ち合わせみたいやな』

私はそんなつもりで言ったわけじゃないのに
″ デート ″ なんて単語を出されると
意識してしまう。

「あ、いや、そういうつもりじゃ…」

『ええやん。デート。行こ？』

微笑まれると、心拍数は上昇。

しばらく歩いて行くと、夜景が綺麗な川沿いに着いた。
碧海くんはそこのベンチに座ると、

『Aちゃんも座って』

と声をかけてきた。

近くに座るのが恥ずかしくて、
ベンチの端のギリギリに座ると

『なんか遠ない？』

そう言って距離を詰めてきた。

「いや…ち、近いと思うんだけど…」

『まあ、ええやん。寒いし。』

碧海くんは離れようとはしなかった。

「そういえば話って、なに？」
「もしかして私、合コンの‎日、なんかしちゃったかな？」

思い切って聞いてみた。