君を包み込みたい／✈️ (ページ20)

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そのうち
合コンはお開きになった。

私は友達と碧海くん以外の人とは話していなかったから、
よくわからなかったけど、
友達は良い人を捕まえたらしく２軒目に行くらしい。

飲みすぎたし帰ろうと駅へ向かうことにした。

酔っていて、フラフラする…
あ〜、やばい…このままだと転ぶ……
でも動きが間に合わない……

『危ないとこやった』

転びそうになった私を碧海くんが支えてくれた。

「え？２軒目行かないんですか…金城さん…」

『いや、Aちゃんもう帰るんやろ。
そしたら、一緒に行く相手おらんし…』

「そうなんですか…？」

私なんかじゃなくても２軒目に行く相手なんて
いくらでもいるだろうに、と思った。

『あ、敬語！さっきやめるって言うたやん』

「そう？そう、だったね…」

『あと、俺のこと名前で呼んで欲しい。碧海って』

心の中では読んでいる名前だけど、
いざ口に出すとなると緊張する。

ただ、今はいまいち頭も回っていなくて
恥ずかしいを感じるよりも先に

「碧海くん…？」

ってサラッと言えた。

碧海くんは少し嬉しそうだった。