高学歴は面倒くさい恋をするか。

聖なる夜にため息なんて。【fkr】 ページ6

ふくらP×貴方




はーぁぁぁ




ふ「クリスマスなんだから、やめなよため息」


「無理無理、クリスマスなのに仕事だよ？」


ふ「幸せ逃げちゃうよ」


「それは…困るね」


ふ「でしょ？」


クリスマスに残業で幸せじゃないからため息ついてるけど、




クリスマスに好きな人と二人きりという幸せが逃げてしまうのは困るな。








はーぁぁ


ふ「ほらまたー」

「んぁーもう、口が勝手に！誰か止めて！」

ふ「しょうがないなー、じゃあ俺が止めてあげる」

「どうやって止めるの？」

ふ「んー」



適当に言った言葉にノってしまったふくらが、曖昧な返事をしながら立ち上がり、近づいてくる。




ふ「こっち向いて」

「え、何」

ふ「ほら早くー」

「どうするつもり？」



こんなことしてるから仕事終わらないんだよなあ、私もふくらも。
いつもは魔法のように仕事を終わらせるのに、今日ばっかりはふくらの仕事も終わらないようだ。



仕方なくふくらの方を向くと、珍しく真面目っぽい(実際そうなのだが)顔をして、私の目線までしゃがんだ。



ふ「目、閉じて」

「え、」


言われるがまま、目を閉じる。


薄くなる視界の中で、いつもより近いふくらの顔が見えた、気がした。


ということはつまり、これは、キスされる流れ…？


え、ちょっと、


「ま、まって！！」

ふ「え」

「これは、キスする流れ…だよね？」

ふ「え、確認するの？そうだけど」

「付き合ってもないのに？」

ふ「大人なんだから、それくらいあるでしょ」



サラッと、そう言って退けるふくら。
大学時代からの知り合いなのに、いつの間にこんなに大人に…




あれ、それくらいがなかった私は子供？


「そ、そうなのかな」

ふ「んー、まあいいや


ごめん、ちゃんと確認するね












キスしていい？」







もうすぐ聖夜は終わっちゃうし、




こんなことしてるからやっぱり仕事は片付かないし、



いい？とか訊きながらもう近づいてきてるけど。









いいともだめとも言わずに目を閉じる私も、大概だよね。

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