面倒くさがりの俺と天然気質の彼女

衝撃 ページ15

2月の半ば、私は相変わらずトミーさんにLINEで構ってもらってて、また来月も飯行こうな〜って言ってくださる言葉を信じてお誘い待ちだった。

そんなある日、YouTubeを開くと急上昇1位が水溜りさんになってた。サムネには″ご報告″の文字、タイトルは″女性と住むことになりました″と書かれてる。

目の前が真っ暗になって息が詰まる。震える手で動画を再生すると、カンタさんに彼女が出来て同棲するという内容だった。ホッとひと安心したのもつかの間、現れた女性は容姿端麗という言葉がピッタリの美人で素敵なスーツに身を包んでる。関連で出てきた、新人の後輩紹介動画ではトミーさんととっても仲良さげに喋ってるのが写ってて、トミーさんなんて気に入ってるだの、俺が連れてきただの...言っちゃって...

ポタリ。携帯の画面に水滴が落ちて気付いた。私泣いてるんだ...震える手でまほちゃんに電話をかけた。


マ｢あーい、どしたぁ？｣

『まほちゃ...』

マ｢...泣いてんの？｣

『わかんないよぉ...』

マ｢今すぐ行く｣


切られた電話は私に無音を届けてくれるものの、2時間もかからない内にまほちゃんは来てくれた。


マ｢どしたぁ？なんでそんな泣いてんの？｣

『ふぇ...とみさん...女の子と住むって...』

マ｢え！？まじ？｣


まだ見ていなかったのか驚く彼に動画を見せると険しい顔が一変ケラケラ笑い出した。


マ｢カンタに彼女！やばくね？笑｣

『もー！つっこむとこそこじゃないしぃ！』

マ｢トミーの紹介だろうけどカンタの彼女だろ？何が不安なんだ？｣

『あんな美人と一緒に住むなんて...好きになっちゃわない？』

マ｢トミーの顔よく見てみ？他の後輩と同じように接してんだから女として見てないのなんて一目瞭然だろ？笑｣

『でもぉ...』

マ｢うじうじ言わない！泣くのはフラれてから！勝負してないのに負けんのずるいぞ？｣

『...うん。分かった。』

マ｢もー、泣いたら目が腫れてブスになるぞ？いいの？｣

『だ、だめ！』


ティッシュで涙を拭いてまほちゃんにお礼。


『まほちゃん飛んで来てくれてありがと！』

マ｢お前の兄貴だからな笑｣

『私頑張るね！』

マ｢進展は？｣

『ご、ご飯行った！』

マ｢雑魚い失敗してない？｣

『う...実は...泥酔して家まで送ってもらったの...』

マ｢馬鹿だなぁ...｣

『で、でもトミーさん優しいから許してくれた！』

マ｢そりゃ許すだろ笑｣


不安だけどポジティブに頑張らなきゃ！！

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