面倒くさがりの俺と天然気質の彼女 3

女の子の日 ﾘｸ ページ35

今日は目覚めた瞬間から最悪だった。

最近女の子の日が乱れてるなとは思ってたんだけど、予定より2日早く来てしまった為にシーツを汚してしまうという大失敗。半泣きでともくんを揺すり起こした。


『ともくん...』

ト｢んん...おはよ...｣

『ともくん...ごめんなさい...やっちゃった...』

ト｢ん...え？どした？なんで泣いてる？しんどい？｣

『シーツ汚しちゃった...』


私の顔とシーツを順番に見て、彼はホッとしたように起き上がった。


ト｢ビビったぁ...怖い夢見たとか風邪引いたんじゃないのな？お腹痛い？平気？｣

『...怒ってないの？』

ト｢なんで怒る？女の子はただでさえ辛いんだから気にしなくていいよ？着替える？俺出てた方がいいよな？｣


私が失敗したことを1ミリも怒らずに、気を使って着替えてる間部屋を空けてくれるという優しい人。服を着替えて、部屋に置いていた生理用品を装着して、シーツを剥ぎ取るとともくんを迎え入れた。


『ほんとにごめんなさい...ちゃんと確認しておけばよかった...』

ト｢いやいや、それは仕方ないから謝ることじゃないぞ？お腹痛くない？大丈夫？ホットミルク飲む？｣

『んん...ありがとう...』


思わず抱き着くと、彼は逞しい腕で腰を撫でてくれた。


ト｢A今日は辛い日でしょ？甘えてていいよ。｣


優しい言葉をくれる彼は、一緒にシーツ洗おうか？なんていう仏様のような寛大な心を見せてくれたものの、有難くお断りしてお風呂場でシーツと汚した服を洗い始めた。

暫くして聞きなれた足音が聞こえる。


ト｢ご飯出来たってチーが。どう？｣

『ん、もうちょっとで行く...』

ト｢その体制しんどくない？俺が代わる？いや、でもAからすると男に触られたくないとかあるか...俺なんか出来ることある？｣

『ふふ、その優しさで十分だよ？ありがとう！』

ト｢なんか洗うのはお湯より水がいいってネットに書いてある｣

『そうなの？偶然だけど水で洗っててよかった！』

ト｢血はタンパク質だからお湯だと固まっちゃうって｣

『わざわざ調べてくれたの？やさしいね。』

ト｢俺はそんくらいしか役に立たん...｣


後ろから優しく腕を回して私のお腹をさすってくれる。すごく生理痛が軽い訳では無いし、やっぱり私が苦しんでる事を気遣ってくれること自体が嬉しい。


『へへ、あったかい〜』

ト｢痛くなる前に教えて？｣


こんな人の為なら生理なんて苦じゃないな...なんてね？

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