面倒くさがりの俺と天然気質の彼女 3

大食いは辛いよ ﾘｸ ページ20

大食いを終えて気持ち悪さでダウンしてる俺をニヤニヤしながら撮るキイチ。あー死にそう...外撮影に行ってたAとカメラマンして来たチーが帰ってきた。


『ともくんっ！？どしたの！？』

ト｢大食いして死んだ｣

チ｢言ってくだされば胃薬買ってきますよ？｣

ト｢キイチがもう買ってきてくれた...｣

『なぁんでそんな無理したの...』

チ｢身体張るのが仕事の人だからねぇ？｣

ト｢なんの撮影してきたの？｣

『今日パフェ食べに行ったの！』


パフェという単語だけで吐けそう...


チ｢今パフェの話するのドS過ぎない？笑｣

『はっ！ごめん！そうだよね...』

ト｢んー大丈夫...｣

チ｢てか富永さん体の向きが逆です。右側を下にしないと十二指腸に流れないんで。｣

ト｢え？お前その道の人？｣

チ｢生物学ですけど？馬鹿なんすか？｣

ト｢弱ってる俺を攻撃してくんな...｣

『反対向こう？それかこっちを頭にして...動ける？動いたら出ちゃう？』

ト｢大丈夫、動ける｣


もそもそと動く俺を支えてくれる小さな手。この手、癒しパワー半端ねぇ...キイチはお疲れ様でーすとカメラを止めたようだ。


『お布団持ってこようか？』

ト｢や、編集やんなきゃだし...｣

キ｢手伝える事あればやりますよ｣

ト｢いや...｣


断ろうと思って否定したものの、先日チーに言われた″頼られるの待ってますから″って言葉を思い出して、言い直した。


ト｢あー、やっぱりお願いしようかな...｣

キ｢分かりました！｣


嬉しそうにパソコンを取りに行くキイチを横目にチーを見ると、彼女もまた嬉しそうに笑ってる。傍から見ればただ仕事を押し付けただけなのに、いい奴らだ。後はお二人でどうぞ〜と消えてったチーに心の中で感謝しながら、本当はもう動けるけどちょっと甘えてみようかとAの手を掴んだ。


『しんどい？』

ト｢ちょっと...｣

『頑張ったんだね〜かっこいいよ！』

ト｢ダサいから｣

『なんで？』

ト｢ヘロヘロになってるから｣

『ヘロヘロになるまで本気でやったの凄いよ？私は大食いとか挑戦しようともしないから凄くかっこいい。さすがともくん。』


ふにゃりと柔らかい笑みを浮かべて、俺の手を撫でるAが可愛くて仕方なくて、ゆっくり起き上がった。


『わ、大丈夫？』

ト｢大丈夫、可愛いAに癒された｣

『っ、もう！すぐ嬉しいこと言う！』

ト｢太りそうだから運動付き合ってもらわないと｣


腰を引き寄せると彼女は頬を赤く染めた


(裏へ続く)

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