＊ ページ34
『誰に...』
チ｢シー。何も話さないで、いいね？｣
コクリと頷くと聞き覚えのある低い声。
ト｢あ？なに？｣
チ｢富永さんすみません｣
ト｢なに？どした？｣
チ｢ふぅちゃん泣かせてしまいました｣
何言ってるの！？って思った時には携帯の向こう側からガタンッ！と何かが倒れる音がした。
ト｢は？お前それ本気で言ってんの？｣
チ｢すみません｣
ト｢ちっ、今から行くから反省してろ...｣
ピッと切られた電話に目を丸くしてると、チーちゃんはぷっと吹き出した。
チ｢富永さん、ふぅちゃんのことになると必死すぎ笑｣
『ねぇ！私確かに泣いたけど！チーちゃんのせいじゃないじゃん！』
チ｢いいの！そう言ったら来てくれんだから！それに私の話で泣いたんだから嘘は言ってないよ？ちゃんと話聞かない富永さんが悪い。｣
ケロッとした顔でお酒を飲むチーちゃんにビックリ。だって今からともくんに怒られるんだよ？無実なのに！！
チ｢私ね、死にたかった。富永さんに出会って男でも信用出来る人がいるって初めて知ったの。だから怒られても怖くない。それだけの恩がある。｣
凄く素敵に微笑んでそう言う彼女の憧れの先輩を彼氏に出来た自分が凄いなって思った。
しばらくすると呼び鈴の音が1回鳴ってバタバタとともくんが入ってくる。
ト｢ふぅ！どうした？何された？｣
『もぉ！チーちゃんもともくんも勝手に話進めるんだもん！泣いたのはほんとだけどチーちゃんのせいじゃないもん！！』
ト｢...ん？どういうこと？｣
チ｢私の過去の話をしたら、私の代わりに泣いてくれました。｣
ト｢じゃあなんでお前変な言い方...｣
チ｢富永さん｣
ト｢なんだよ｣
チ｢絶対に、逃さないで下さい。ふぅちゃん素敵な人です。分かってますね？恋敵は常に居るんですよ？｣
ト｢...わーってるよ｣
ならいいですって微笑んだチーちゃんは荷物をまとめ始めた。え？え？なに？なんで？
『え？なんで荷物まとめるの！？』
チ｢気を遣うという言葉がこの世に存在するなら、今がベストタイミングかと。富永さん明日朝から事務所なんで、7時半に迎えに来ます。起きれますね？｣
ト｢はぁ...ありがと。｣
チ｢では、いい夜を。｣
ともくんに向かって何かを投げたチーちゃんは私にウインクしてくれた。んん？なに？結局帰っちゃうの？ぽけっとしてる間に玄関が閉まり、部屋にはともくんが居る。...なんだろうこれ？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 602人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
音凛(プロフ) - ぴあさん» ありがとうございます！！ (2019年11月28日 17時) (
レス) id: 7e326eadbc (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - 作品タイトルはほぼ同じですので、検索をかけて頂いてR18のみのフィルターで検索かけてください。18歳未満の方はご覧頂けません。ご了承ください。 (2019年11月28日 7時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
音凛(プロフ) - とても楽しく読ませていただいています！！ 裏の方ってどうすれば見られますかね、、？ (2019年11月27日 22時) (レス) id: 7e326eadbc (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - n.uさん» ありがとうございます！！ (2019年11月25日 7時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
n.u(プロフ) - 『何がキスマーク付けんなだわ...大ブーメランだし...』って、チーちゃんのセリフだと思うので、『』ではなく、チ「」のほうが読みやすいのかなと思いました。 (2019年11月25日 7時) (レス) id: be42d432ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴあ
| 作成日時：2019年4月13日 10時
