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〔注意〕誹謗中傷などの表現があります。ご注意ください。
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コンサート開始30分前の楽屋は凄く静かだ。
そしてみんなそわそわしてる。
何をするわけでもないんだけど、ただずっと座って
コンサートが始まるのを待ってる。
時間よ、はやく来い、来ないでほしい、そんな複雑な気持ちが
僕の中にあった。
｢本番10分前です！嵐の皆さん準備お願いします！｣
舞台裏につき、それぞれが定位置へつく。
お客さんがいなかったら、どうしよう。
声が出なかったらどうしよう、ダンス忘れたらどうしよう。
今までたくさんの舞台にで出たのにも関わらず、失敗ばかり考えている。
あぁ、やだな。こんな時にネガティブになるなんて。
気持ちがどんどん沈んでいく。
｢くよくよしてんじゃねぇよ｣
｢…松本くん｣
立ち位置が横だった松本くんに声をかけられる。
今までは必要最低限話していなかったのに。どうして…。
｢…おめぇが一番練習してるのはみんなわかってんだよ。
だから、もっと…えっと、自信、持てよ。｣
励まして…くれてる？
｢…俺らで、嵐、巻き起こすんじゃないの？｣
｢……！！｣
それは相葉くんが会見で行ってた言葉。
≪この世界中に"嵐"を巻き起こします！！≫
｢…うん！｣
｢ほら…行くぞ｣
そう言って松本くんが拳を出してくる。
僕はそっとその拳に、自分の拳を合わせた。
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登場したとき、まず目に見えたのはメンバーカラーの光。
青、赤、緑、黄、紫、白
圧倒的に白が少ないのは気のせいじゃない。
これは仕方がないことだ。そう自分へ言い聞かせる。
そもそも、デビュー前だって｢8時だJ｣に出てたのは僕と智以外の4人で、
智は京都で舞台やってたし、僕がこの中で一番無名。
そんなことはわかりきっていたことだった。
大丈夫、僕は嵐だ。僕はこの5人と一緒に…。
そんな中、目に入ってきたうちわの文字。
≪辻A なんで嵐なの≫
≪顔隠すな お面取れ≫
≪中学生いらない≫
きっとみんなも見えているだろう。
ほら、智なんて振付関係なしにこっち凄い見てるし、
翔くんだってちらっとこっちを見ながら踊ってる。
大丈夫、わかってたことだから。
こうなることはわかっていたんだ。
わかってた、なのに。
あれ、前が良く見えないや。
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作者名：ライズ | 作成日時：2019年8月7日 15時
